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2004年08月09日

「本音が飛び交う」接遇研修会(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

8月6日(金)
A県での、葬祭ホール向けロールプレイング研修会があった。
思い起こせば私のロールプレイング研修講師歴は長い。最初に仕事をした研修会社では主に車のディーラーさん向けに指導をした。その頃もまさに全国の販売店ショールームを巡り、店頭販売のロールプレイング研修会をした。
2泊3日の行程で1日2~3店舗というのがお決まりのコースだった。飛行機を使った移動もあり、かなりのハードスケジュールだったが、業種は違えどもその時に得た体験が今活かされていることに、大変有難いと感じる。

ロールプレイング研修会というのは、そこになるべく「リアルな場面」を想定し、受講生と講師の本音のやりとりが出来るか否かにかかっている。
ホールでの葬儀進行の中でのスタッフとお客様とのやり取りを練習するのだが、研修会と言えどもその人の実力以上のことは絶対に出来ない。
だから研修では普段ナニをしているのか、ナニをして来たのかが、良くも悪くもそのまま試される。

「言い方が冷たいですね」「表情が怖い」「もっと丁寧にできませんか?」「中にいらっしゃるのはご遺体ですよ」「あなたの身内だとしたら、どうしてあげたいですか?」「その調子。上手ですね」「今、あなたの行動の目的は何ですか?」「あなたはスタッフとしてどうなりたいですか?」「悲しみのお客様にどうなって欲しいですか?」

次から次へと私は受講生に問いかける。ダメな所やきついこともはっきりと言う。
私自身が素直に感じることはそのままお客様も感じていることだから。
そして普段お客様は、人(スタッフ)が嫌がるようなことを言ってはくれない。
クレームが無いから大丈夫というのは、非常に危険な考え方である。

そして自分の接遇に「こだわり」がある人程、私のコメントに向き合ってくるし、刃向かってもくる。接遇に対する自分の意見をはっきりと言ってくる人は大したものだ。
葬儀の接遇にある程度のやり方はあるが、こうしなくてはいけないという型にはまった形は無い。その人がその時に、何を思い何を考えて動いているのかがすべてだ。
「想い」の無いところには接遇の何も生まれない。
自分の接遇のやり方に大いにこだわって、講師の私にもどんどん意見を言って欲しいといつも願っている。

研修会はイベントでは無い。会社が生き残って行くためのお金をかけた戦略のひとつなのだ。講師の私だってお客様では無い。私なりに腹をくくって乗り込んでいるのだ。
研修講師としての私自身が、常にお客様としての厳しいチェックの目を持ちながら、なお且つ受講生の可能性を信じながらの忌憚の無いアドバイスをすることを常に心に刻んでいる。
「人は必ず、より良く成長して行ける」ことを信じて、更に受講生との本音のやり取りをして行きたいと思っている。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2004年08月09日 01:02

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