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2004年12月23日

グリーン車だからと言って寝ている人を降車駅で起こしてはくれないという話(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

酔いつぶれた私共のスタッフが、爆睡の中、
降車駅で車掌さんに降ろしてもらえたという話ですが・・・。
誤解が無いように書かせていただきます。
東海道線のグリーン車に乗ったからといって、
降車駅で寝ている人に声をかけてくれるとは限らない。
もちろん切符と同じ位のグリーン代金を払って乗っているが、
車掌さんだって、グリーン車の100人以上のお客さんが、
それぞれの降りる場所を言って寝てしまったらとんでもないことになるだろう。
降車駅の看板でも持って寝ていれば別でしょうが・・・。

東京駅から彼女が乗った電車は、国府津行き。
私は国府津がどこにあるかはよく知らないけれど、
彼女の酔い方を見て乗り越すということはすぐに分かった。
「どうしよう・・・」私も多少は酔っていたが、
終点で降ろされ途方に暮れる彼女の姿が頭を横切った。
「よし、頼んでみよう・・・」
私は乗車口で切符のチェックをしている車掌さんに声をかけた。

加藤「あの・・・すいません。あなたはこの電車に乗って行く車掌さんですか?」
車掌「はい」
加藤「大変申し訳ございませんが、」
(このフレーズは、他人様に何かをお願いするときの決まり文句)
加藤「あそこで寝ているご婦人を○○駅で、降ろしていただけますでしょうか・・・」
(~していただけますでしょうか?は、「依頼型」の丁寧な言い方)
車掌「出来る範囲内でしか、出来ません」という消極的な返事が返ってきた。

そこで、私の講師魂に火が点いた。
これはその気にさせるしかない!

加藤「大丈夫!あなたなら、きっと出来る!」
(車掌さんのモチベーションを思いっきりあげておいて)
加藤「どうぞ、よろしくお願いいたします」と深々と<最敬礼のお辞儀>をした。
  (ちょっと、ふらついたけれど・・・)

接遇研修会でお伝えしている、「お客様に何かをお願いする時のノウハウ」
のすべてを用いて、車掌さんにお願いをしたのだ。
多分、この変なおばさんのお願いを覚えていてくれて、
駅で降ろそうというやる気に満ちてくれて、○○駅に着いたときには、
張り切って彼女に声をかけてくれたのだろう。
車掌さんありがとう!
感謝!

車掌さんだって人間だ。
あの時私が頭ごなしの言い方や命令口調をしていたら、
もしかしたら彼女は国府津まで乗って行ったかも知れない・・・。
世の中の人間関係って、「物の言い方ひとつ」だなあ・・・と、
改めて思っている私だ。

でも、グリーン車に乗っても、
降りる駅では自力で降りましょう!という話でした。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2004年12月23日 22:50

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