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2004年12月04日

次世代の葬儀スタッフを育む(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

私は、ある組織の葬儀部門スタッフ向けの研修講師をその研修会が始まって以来ずっとお手伝いさせていただいている。
日本全国から研修会に集まるスタッフと共に、又はそれぞれの地域に伺い、葬儀接遇を通して多くのことを受講生と共に学んで来た。
今年は、研修会で延べ250人以上の葬儀スタッフと共に、葬儀の接遇について考えた。
今年もっとも顕著に目立ったのは、新卒の社員が増えたということ。
それも大学を出て迷わずに葬祭業界に入ってくる若者と多く出会った。
今までは中途採用の方が多く、接遇研修会では「新入社員向け」の内容は割愛して、ダイレクトに葬儀接遇の実践に入っていた。
しかしこのような新入社員が増えるにつれて、「社会人として仕事をする」ということについて伝えることも必要だと感じている。

私が一般企業の社員研修講師をしていた頃は、毎年3月末から4月初めには「新入社員研修会」で全国を忙しく飛び回っていた。
新入社員としての心構えや仕事、最低限のマナー等の内容を1日~2日かけて教え、せめて会社に出て、部署の電話くらいには出られる程度に仕立てたものだ。
しかしこのような研修を受けられる人は幸せ者だ。
会社が自分にお金をかけて、教育してくれるということに気づく新人がどれだけいるかは疑問だが・・・。
かくいう私も大学在学中から仕事を始め、あのバブリーな時期、何の苦労も無く歌の仕事があって、ラッキー過ぎる20代だった。
マナーなんて4年間通った大学では教えてくれなかったし、周りの友人や仕事で出逢う人にも個性的な人が多く、それでも生きていけると思っていた。
バブルが去り仕事がなくなりはじめてやっと、「自分について、仕事について、人間について」考え始めたのだ。
そうすると、やっぱり「人は一人では生きて行けない」という結論に達した。
その頃に出会った講師業を通して企業でマナーを教えながら、自分の口から出てくる講義に一番うなずいているのは何を隠そうこの私だった。
私自身の他人様への配慮の足りなさが次から次へと暴かれ、接遇講師をしながら受講生の気持ちになりながら、行く先々でぐったりと疲れたのを覚えている。

「鉄は、熱い内に打て!」
新人の内に、社会や人とのルールを知ることは、その後の仕事人生に大きな影響を与える。特にこれから10年後、20年後を目指して、葬儀社の生き残りをかけた仕事を強いられるであろう新入社員を含めた若い人達には、
*葬儀という仕事をする自分
*葬儀における顧客満足
*悲嘆のお客様とのコミュニケーション
・・・等を科学的に理解して実践する感性と能力が求められる。

今、2005年に向けてさらにパワーアップした「葬儀スタッフ向け研修会」を構築中だ。
次世代の葬儀スタッフ達が、やる気になり、元気になり、生き生きと輝いて葬儀の仕事ができるように、その才能を大切に育んであげたいと私は思っている。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2004年12月04日 23:06

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