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2005年02月04日

若き日の京様ブーム“韓国編”(関谷 京子)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

私が仕事で海外演奏旅行に初めて行ったのは韓国だった。
時は1983年,私21歳の時である。
20年以上前の事だから、その頃は今と違って軍事政権下であり、
よってコンサート舞台のど真ん中にも、大統領の写真が必ず掲げてあり、
街のあちこちには、小銃を持った軍人さんが直立不動に立っていて、
何事かと思うような物々しさがあったものだ。

その韓国のホテルで、私は一ヶ月という滞在期間のほとんどの日を
一人がけ用の籐の椅子に、正座して寝た。
なぜか?
それは滞在して間もなくの頃、さあ寝ようと布団をめくったら、
何やら黒くて足の無い、
いや、もしかしたら足だらけだったのかもしれないが
ニョロッ!っとした、む、む、虫がいたからだ。
信じられます?
れっきとしたホテルのベッドの中に虫ですぞ!
ホテルサービス業としてあるまじき事。
でも郷にいれば郷に従え、というのが私の信条なので、
おとなしく苦情も入れず正座して我慢した。
そのせいかどうかわからないが、
過労で40度の熱を出してのコンサートの日もあった。

私は昔アオムシを踏んでしまい失神した女だ。
ほうれん草に紛れ込んでいた小さな虫を目にしただけで、
一年間ほうれん草は、我が食卓に上らなかったほどの虫恐怖症だ。

その韓国での、ある日のコンサートでの出来事。
本番、演奏をしていたら何かが足元を走り抜けていった。
それも大群だ。
何だーーー!
気もそぞろにふと見たらネズミの大群が、
もんのすごい勢いで駆け抜けていくではないか。
明石家さんちゃんじゃないけど、さすがに引き笑いしたもんだ。
勿論一瞬手が固まり曲も止まった気がする。
一瞬の出来事ではあったが、後にも先にも
コンサートであれ程びっくりした事はなかった。

でも、今じゃ近代的になって、そんなことはあり得ないんだろうなぁ。
なんたってヨン様のお暮らしになる国なのだから。
自慢じゃないが、この韓国から日本へ一ヶ月後帰ってきたら
ファンレターが段ボール一杯届いていた。
実は毎日のように聴きに来てくれた男性から、本気でプロポーズをされたり、
中学生ぐらいの男の子に、これまた本気でデートを申し込まれたりしたのも
確かこの韓国だった。

何せトイレに行くにも警備員付きだったから、
あれが私の一番もてた「京様時代」だったのかもしれない。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年02月04日 22:06

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