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2005年03月01日

演奏旅行フランス編“ワインと牡蠣の思い出”(関谷 京子)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

私が現地スタッフに連れられて入ったレストランは、
大概がそうだったのだがまずテーブルに、
最初から山盛りのフランスパンが、どうぞとばかりに置いてある。
スタッフが赤ワインを注文し、昼間からそのワインを水のごとくガブ飲みし、
テーブルをパンカスだらけにしながら談笑すること30分。
(学生時代に習ったフレンチのお上品な食べ方とは全然違っていた)
メニューがくるのはこれからだ。
適当なものを注文し、そして注文してからまた、
30分程パンとワインで談笑する。
(もうこの頃になると、すっかり私は出来上がっている)
やっとここで食事が運ばれてくるのだ。
いくら私が大食らいで大酒飲みでもクラクラするほど昼間っからワイン漬けだ。
だから午後一のコンサートは、いつも酔っぱらい状態で手も足もヘーロヘロ。
“シャキッ!と弾けシャキッと!”と我に渇を入れても、
鍵盤がふわりふわりと二重に見えるのだからどうしようもない。
こうなったらどーとでもなれ、飲ませたのはスタッフ達だ。
と、開き直って毎日弾いていたような気がする。

夜はコンサート後に食事をするので演奏に支障はきたさないのだが、
身体から昼のアルコールが抜けた頃に、またタップリと飲み食いするのだから
あの一ヶ月はガンマGTPがピョーンと跳ね上がっていたに違いない。
こうして私はパリの空の下、毎日酔いどれながら仕事をしたのだった。
それにしても水より安いワインなのに、どれもこれも実に美味しかった。

そしてもう一つ外せないのは、大感激ものの牡蠣!
(多分有名なブロンという種の牡蠣だと思うが)
ある日の接待で入ったオイスターバー。
ツリーの形をした滑り台上にびっしりと殻付き牡蠣が、
らせんを描いて、ひしめきあうように乗っかって運ばれてきたのだ。
実は私は牡蠣が苦手中の苦手だったので、
息をつめて意を決して一つ口に入れた・・・というか飲み込んだ。
あれ?後味が
え?・・・もしかして美味しい?
気が付くとガツガツモリモリむさぼり食うように何十個もたいらげた。
ありゃぁ旨かった。
あぁ、思い出すだけでよだれがチュルリン、チュルリン、タラリンコですわ。

それに比べ日本のレストランで頂く牡蠣の高いこと。
お皿に殻付きたった3個ほど上品に乗っかってきて千円なーんてザラだから、
回転寿司並みにお皿を重ねたらいくらかかるかわかったもんじゃない。
あぁ、死ぬまでにもう一度あのパリへ、牡蠣を存分に食らいに行きたいもんだ。
これを読まれた方、
もしフランスに行かれる事がある際には、是非あのブロンをご賞味あれ~。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年03月01日 03:34

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