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2005年09月25日

8年目の研修会(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

全国的に活動している団体の、葬儀部門のスタッフ向け研修会があった。
思い起こせば、8年前にこの教壇に立ったときから、私の葬儀人生は始まった。
「やるぞ」と思ったら最後、私は突進するタイプ。
もちろん干支はイノシシ!
気がついたら私は葬儀の現場にいた。
40才に手が届くちょっと前に葬儀の新人スタッフとして現場に足を突っ込んだのだ。

その数年前から講師としてのキャリアはあった。
接遇講師として、ボイストレーナーとして様々な企業の研修会では、
ビジネスマナーやコミュニケーション研修会のお手伝いをしていた。
しかし葬儀スタッフ向け研修会というのは初めてだった。
その研修会で8年前に初めて葬儀スタッフ向けの研修会をさせていただいた時は、
その後に随分落ち込んだ。
だって葬儀スタッフが何をするのか、お客様はどういう方なのかということが
全然分からなかったから・・・。
「接遇の基本を教えてもらえればいいです」と、研修事務局の方はおっしゃったが、
私は通り一遍のビジネスマナーしか伝えられないことに、
自分自身に大いなる不満を感じた。
葬儀という現場ならではの、悲しみのお客様ならではの、
言葉づかいや心がけや場面設定の様々があるはずで、
私がそれを知らずして接遇の基本をご指導するなんて私には出来なかった。
何事も徹底的に掘り下げたい五黄土星の私の「クセ」が、ここでうずいたのだ。
そして飛び込んだ葬儀の現場は、私にとってはキラキラと輝く宝の山だった。
見ることすること初めてのことを教えてもらい覚えて繰り返して自分のモノにする。
お客様やスタッフとのコミュニケーションのやりとり、
悲しみの現場ならではの心遣いの様々・・・。
私には葬儀の現場で繰り広げられる全てのことが、
ぴったりと自分の感性に当てはまったのだ。
お陰さまで今では、葬儀スタッフの方向けの研修講師として、
今や全国に伺わせていただいている。

その8年目の研修会は、ここ2~3年で大きく変化している。
まず若い男性方が増えた。
もちろん女性の活躍もめざましい。
平成9年に始まった頃は、どちらかといえば50才代に近い葬儀屋さん風おじ様達が、
私に向かってハスに構えて、腕組みをして見下ろしている感があった。
そして「そんなこと(葬儀に接遇なんて)必要あるの?」という目で私を見ていた
(ような気がする)。
ところが今は、すごく前向きな方が多い。
「上司から命令されて出ました」という人もいるが、
「自分から志願して来ました」という人が増えた。
研修中に様々な質問も飛び交う。
「私は、こういうやり方をしているが、どうか?」
「こういう時には、どうしたらいいか?」という質疑も出る。
受講生のやる気をひしひしと感じる。
そして私も負けずに研究実践して行こうと思わずにはいられない。

日本の葬祭業界が大きく変化しようとしているこの時代に、
こんな私が微力ながらもその発展のお手伝いをさせていただいている。
こんな幸せなことはない。
そしてもっともっと、もっと、そのお手伝いをして行きたい。
葬儀スタッフ向け教育は私のライフワークになりつつある。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年09月25日 22:24

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