« 葬送BGM第3弾・・・ホスピスに、贈る曲(加藤直美) | メイン | 情けない話 (関谷 京子) »

2006年02月28日

桃の節句・ひな祭り (石川 元)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

これは、40年以上前に私の両親が買ってくれた雛人形です。
娘が誕生したときには、新しいものを・・・とも思いましたが、
愛着・親しみが湧き人形供養で処分するのも気が引けて、
今では娘の為に飾っています。

(旧姓)荒木家のひな祭りは、楽しかった思い出で一杯です。
母特製の押し寿司・甘酒・ひし餅は必ずありましたね。
ひし餅は、緑・赤・白の3色。
健康・魔除け・清浄を表わし、
白い雪から緑の芽が出て花が咲くという様子が表現されているらしいです。
白が雪、緑が草木、ピンクが花に例えられているとか・・・。
学校から帰ると自宅用の餅つき機から、いい香りが漂っていました。
色付けに、緑はヨモギ、ピンクは食紅を使っていたようです。

そうそう先日の偲ぶ会のプレゼンテーションでも透明の器に水を入れて、
色付けに食紅を使いました。
そこにキャンドルを浮かせて・・・なかなか素敵でしたよ。
どこかの葬儀社さんがバスクリンを使ったら、
「色は綺麗なんだけど匂いがね~」とボヤいていましたが、
食紅なら無臭だし、赤・黄・緑の混合法により
様々な色が作れるので楽しいですね。

さて、雪洞(ぼんぼり)は、娘が初めてしゃべった言葉です。
妙に低い声で、ぼんぼり・ボンボリと連発したのをよく覚えています。
そして言葉が出始めたら、あっと言う間に
「明かりを付けましょ、雪洞に~」と3番まで歌えるようになりました。
可愛かったね!!



三人官女の中央(官女長)は、既婚者であるがゆえ眉が無いのは知っていますか?
(ほんとなのよ、驚いたわ!)

お内裏様が向かって左、お雛様が向かって右に座っているのは、
お内裏様が三人官女にちょっかいを出したら、
お雛様が利き手で叩けるから・・・という説には笑えます。
(いろいろな説があるらしいけど、これ面白い!)

そして3月3日後、早く片付けないと婚期が遅れる
という言う説もあるようですが、
お内裏様とお雛様を屏風側(後ろに)に向ければ、片付けた事になるらしい。
2人を後ろ向きにすればセーフだそうです。
我が家の雛人形は、暫くリビングで後ろ向きに放置される事になるでしょう。

では、楽しいひな祭りをお迎えください!!

<井手の割り込み>
節句は、元々「節供」と書き、その起源は中国にあるとも言われ、
奈良時代以降に伝来したのではと考えられている。
そして江戸時代に法制化された節句は年五日でした。
陰暦正月七日、人日(じんじつ)「七草がゆ」
陰暦三月三日、上巳(じょうし)「桃の節句」
陰暦五月五日、端午(たんご)「端午の節句」
陰暦七月七日、七夕(しちせき)「七夕祭り」
陰暦九月九日、重陽(ちょうよう)「菊の節句」
それぞれ季節の節目の身の穢れを祓う大切な行事だったと言います。

桃の節句は、野山で薬草を摘みご馳走を供え、病気や災難を祓い、
無事に季節の節目を迎えられた事を感謝したりする風習だったそうです。
それが、貴族の間で流行した、お人形(ひいな)遊びと、
人形(ひとがた)に自分の厄や災いをうつして、川に流した「流し雛」が融合し、
時代の移り変わりの中で現在のような形式に収まったようですな。

ところで、興味あるのは何故<桃>なのか?ということ。
桃はバラ科の落葉樹ですが、原産地は中国とも我が国とも。
そして桃には、古来より霊力があると信じられてきました。
イザナギノミコトが桃の実を投げつけて鬼を追い払う神話は有名ですし、
桃太郎の鬼退治だって、桃の霊力を象徴化したものでしょう。
単に季節が合うから飾っているのではなく、厄や災いを取り除いて欲しい。
だからこそ桃の節句なのですね。

桃栗三年柿八年。
一つの事を成すのにそれなりの時間が掛かる、
資本を投じて利益を得るのにそれなりの時間が掛かる、
(くーっ、まさにFUNETだぜ)ということなのでしょうが、
桃と栗はたったの三年で実をつける。
女の子には、早く成長してもらいたかったのでしょうか。

桃の葉は、汗疹(あせも)や肌荒れに効くらしい。
昔から入浴剤として使われていたらしいのですが、
そういえば「桃の葉エキス配合」の入浴剤も見かけますね。
三月三日はお雛様を飾って、桃の木を添えて、桃の葉エキス配合の風呂に入る。
この三点セットで決まりだー!
(天使のためにも、桃の葉エキス入りの入浴剤買っとこ・・・ピンクのやつ)

ちなみに、「桃栗三年柿八年」に続く言葉は色々ありました。
面白いので列挙します。

桃栗三年柿八年、柚子(ゆず)は九年。
(語呂が悪し・・・流行りそうにない)
桃栗三年柿八年、柚子は遅くて十三年。
(語呂は良し、ひねりが足らないね)
桃栗三年柿八年、梅は酸いとて十三年。
(語呂は良し、パンチ不足かな)
桃栗三年柿八年、梅は酸い酸い十三年。
(語呂は微妙、年寄り臭い表現がイマイチかな)
桃栗三年柿八年、枇杷(びわ)は九年でなりかねる。
(雰囲気が説教臭くてダメ・・・ヒットしないよこれじゃ)
桃栗三年柿八年、柚子の馬鹿めは十八年。
(偏った表現が全体のバランスを崩して、何やら好戦的でもあり自虐的でもあり)
桃栗三年柿八年、柚子の馬鹿やろう十八年。
(「やろう」を早読みすれば語呂は良し、かわいく言えばOKかも)
合体技もありますよ。
桃栗三年柿八年、柚子(ゆず)は九年で花盛り、梅は酸いとて十三年。
(語呂はいいけど、複雑過ぎ。言ってる本人が一番酔いしれるパターン)

そこで私が一番気に入ったのは次の一句。
桃栗三年、後家一年。
(短文ですっきりしてて良し。爆笑を誘うひねり表現が素晴らしいね)
秀逸だわこれ・・・金メダル

追伸
何か書きたいので、「質問コーナー」にご質問をください。
ただし、簡単な質問ね。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年02月28日 00:01

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mcpbb.com/blog/mt-tb-funet.cgi/92

(C)MCプロデュース 2004-2013 All Rights Reserved.