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2006年06月14日

ミュージックセラピー教室  (加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

この春から・・・
荻窪駅前にある読売文化センターで始めさせていただいた私の教室は、
普通の音楽教室ではなく「ミュージックセラピー教室」だ。
音楽をつかってリラックスすることを目的とした歌の教室である。


リラクゼーション呼吸法からはじまって、
身体をほぐし、声を出す。
歌は上手なものを目指すのではなく、
その人らしい自由さと、発散をする為に伸び伸び表現する。
渋谷保健所関連の様々な場所で、これまで10年近く
活動させて戴いたものが成長し少しずつ完成形になってきた
「はっぴーぼいす」という活動だ。

この活動も少しずつ広がってきた。
今日の午前中は渋谷区幡ヶ谷保健所で、
障害をお持ちの方々とのミュージックセラピー教室だった。
私自身が先週からの1週間を友人の葬儀や、セミナー出張で本当に突っ走った。
私の心身が、ヘトヘトの状態のまま、
ミュージックセラピーの仕事に出向かなければならなかった。
そして久し振りの通勤ラッシュ。

朝の中央線はものすごい混雑で、本当に辛い。
去年の病気手術、入院後、パニック障害気味の私は、
狭い場所や人ごみが苦手。
新幹線も座席の一番奥が嫌だ。
飛行機の離陸前もとても怖い。
歯の治療でじっとしているのもすごく苦手。
今、日常生活では、なるべく緊張することを排除して生きている。

そんな私が、一旦音楽の世界に浸るとその気持ちは一変するから不思議だ。
なるべく音楽を持ち歩き気に入った曲を聞く。
ドキドキしそうな時も音楽のお陰で気分が楽になる。
それが紛れも無いミュージックセラピーの世界。

ミュージックセラピーの時間は、音楽をシャワーのように浴びる。
歌う前には、リラクゼーションを欠かさない。
楽な自分をイメージして行くと、全身の筋肉がほぐれてくる。
身体が楽になると心が楽になる。
そしてそのままの自分を受け入れることが出来る。
「このままでいい」
「このままが一番素敵!」
と自分に語りかける。
葬儀のナレーションで鍛えた
「声の深さ」
「ゆっくりと語りかける言葉」
皆さんを瞑想に導く時の言葉がけに、それはとても役立っている。

リラックスするための音楽の時間を過ごすことで、
皆さんと同じように私自身も、心身の疲れを取って行く。
たっぷりとミュージックセラピーをした後は、
身体も心もとても楽になることを体験している。

今までは、障害などをお持ちの方々向けに活動してきたこの「はっぴーぼいす」が、
今や世の中の誰にでも通用するような時代になってしまったと感じる。
昨年は就学前児童をお持ちのお母さんたちのために、
「気持ちを吐き出して、楽になりましょう」と語りかけながら、
大声で歌ったり踊ったり、ストレスを発散するミュージックセラピーをした。
その時泣き出したあるお母さんがいた。
「私は今まで、随分無理をしていたことに気づいた」と、その方はおっしゃっていた。
「涙を流すことで心のつかえが取れた」とも話してくれた。

読売文化センターの受講生の方も、
日頃のストレスを歌うことで大いに発散してくれている。
人は大きなストレスをため過ぎると病気になる。
病的なストレスに至る、数歩手前で気づき、
何らかの形で発散させることがすごく重要だ。
生きることにいつも一生懸命な私にとって、
音楽とリラクゼーションの時間は、なくてはならないアンプル剤である。

<お知らせ>
2006年、MCプロデュース監修の【童謡・唱歌名曲集(母のうた)】CDを、
全曲サンプル試聴できます。
今月のフューネラルビジネスフェア(綜合ユニコム主催)でリリース予定ですが、
以下、その広告文から拝借しました。

■「ふるさと」「しゃぼん玉」「夕やけ小やけ」……日本人なら誰でも知っている、ふるさとの四季・子どもの遊び・母をなつかしむうたなど、著作権をまったく気にせず使用できる童謡・唱歌の名曲全11曲をシリーズ初収録
■ホスピスで年間約100件の訪問ピアノ演奏を続けるミュージックセラピスト・加藤直美が、患者さんからのリクエストの多い童謡・唱歌を厳選。歌詞の入らないノンボーカル編曲

試聴されます方は、下ボタンをクリックしてください。
(※転用・転載・web配信等は禁止)

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年06月14日 00:05

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