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2007年01月18日

葬儀社・新人スタッフ向け接遇研修会のご依頼(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

10年近く前から接遇研修会でお付き合いさせていただいている、
東北地方の葬儀社様(以下、N社様)からご連絡があった。
1月下旬に研修会を開催したいので、講師として来て欲しいとのご依頼である。
研修会の主な目的は、新しい葬儀スタッフの基礎教育と、
入社して半年近くになるスタッフの接遇ブラッシュアップとのことだった。

N社様は、4年程前に大きな葬祭ホールを新築し、
その際にも「葬祭ホール接遇」の教育研修をさせていただいた。
その後、ホール独自の接遇プログラムを作り、
プログラムに沿っての研修会を幾度となくさせていただいている。

新築の葬祭ホールオープン当時は、スタッフのほとんどが葬儀初心者だった。
ベテランスタッフもいたが、ホールで活動するのは「初心者で」と決められた。
ベテランスタッフのサポートを受けながら、
初心者達が一生懸命に頑張っていた姿を覚えている。
そのスタッフ達も4年が過ぎて随分成長した。

N社様は、女性の力を十二分に発揮させて動かしている。
主婦や子育てを経験した女性スタッフは、
特に「人へのいたわり」の気持ちを表現しながら、やさしい接遇応対が出来る。
地元のお客様にもすこぶる評判が良いと聞いた。
一方で、家庭を持つということは、家族の様々な都合にも振り回される。
せっかく葬儀の仕事に慣れたのに、残念ながら辞めなければならないこともあるという。
N社様は、その度にスタッフを補充し、私も教育面でのお手伝いを重ねている。

社員教育にゴールはない。
常に切磋琢磨しながら目の前にある壁を越していく。
この10年を振り返っても、葬祭業界も大きく変貌してきた。
それぞれの時代に、合ったやり方が求められる。
自分たち中心の方法は通用しない。
この業界にあっても、楽をして仕事が来る時代はすでに終わっている。

随分前の話になるが、私がMCプロデュースに入る前は、
企業の教育研修をしている会社に所属していた。
女性社員ばかりのその会社で、初めの数ヶ月は講師ではなく営業として修行をした。
先輩について歩きトークを学んだ。また、多くのセールス電話もかけた。
その頃から葬祭業界に興味があった私は、
葬祭業界の様子を探るべく葬儀社宛にも電話を入れていた。

ある日、東京の下町の葬儀社に営業の電話をかけた時のことだ。
「お忙しいところ恐れ入ります。○○○○の加藤と申します。
私共は、スタッフの方々の教育研修会を企画、立案させていただいておりますが、
お宅様は、社員教育等は、どのようになさっていらっしゃいますか?」
というようなことを丁寧に質問したと記憶している。
すぐに返ってきた返事は、
「あんたらなんかに、ナニが分かるんだよお!」
という、その葬儀社社長の怒鳴るような言葉だった。
その後、「ガチャ~ン」と一方的に電話を切られた…。

会社にとってセールス電話が、あまり歓迎されないことは知っている。
しかし、こちらは仕事だし、極力丁寧にお詫びの言葉を入れながら、
用件を伝える努力を惜しまない。
たとえセールスの電話であっても、怒鳴ってガチャーンは…。
他の業界では滅多に無いことだ。

相当ショックだった。
それ以上に、マナーの悪い葬儀社が、
葬儀という心の仕事をしている事実が悲しかった…。
今、その葬儀社がどうしているかは知らない。
当時は、「葬祭業界を変えなくてはいけない」と思いながらも、
「足を突っ込むのは、やめておこう」と思っていた。

しかし、不思議なことに、今、私は葬儀スタッフ教育に携わっている。

「21世紀の葬儀社に求められる接遇マインド」。
それは、「お客様サービス」という生易しいものではない。
心の底からお客様を思い、お客様中心に物事を進め、
一人ひとりを大切にしようとする、徹底した「ホスピタリティマインド」だろう。
接遇研修会においても、上っ面なことだけでは済まされない。
1月下旬の接遇研修会も、
N社様が、現在抱えている問題を丁寧に洗い出す所から始めていこうと思っている。
また、その経過をご報告したい。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2007年01月18日 00:01

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