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2007年05月09日

両親の健康 (加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

GWの1泊2日だけ、私一人で実家に帰った。
季節の花々、家庭菜園…。
私が育った庭を眺めながら、まったりと和んで来ました!

  

今回は、めずらしく81歳になる父が、
「顔を見せに来ないか?」と私に言ったこともあった。
父は最近、毎日続けていたウォーキングも、足腰が弱ってきてままならないと言う。
今年に入って何度か、布団から起き上がるときに、ズッコケて転んだらしい。
コタツから出るときにも、一生懸命にふんばって、立ち上がる。
母と私たちの旅行中に、外の洗濯物を入れようとして、つまずいた。
「差し歯と、めがねが吹っ飛んだ…」と、
力なく電話がかかってきた時には、旅先で焦ったものだ。

そんな日々が続いたので、私たち子供の勧めもあって、
高齢者の介護認定をもらうことにした。
行政に連絡をして、GWあけに審査が始まるところまで、話は進んだ。
ここまで来るには時間がかかった。
老親二人だけでは、慣れない手続きなどが進まないこともあるが、
気持ち的な部分でも「介護認定」を受け入れるということや、
「老い」へのささやかな抵抗…。
父にも、そして母も、気持ちは複雑なようだ。
でも私は、「早い内に、筋力の衰えを防いで、毎日のリハビリを教えてもらって、
今の体力を維持して欲しい」と、父に伝えた。
寝たきりにならないための準備こそが、大切だ。

 

母は、9月に「喜寿」を迎える。
体力が衰えてきた父を、影に日向に支えながらの日々は、
さぞや大変なことだと思う。
昔の母は、父の「三歩後ろを影踏まず」で、
生きていたような印象だが、最近は随分変わった。
自分の人生もしっかりと生きている。
何か集中できるモノがあるということは、人生を変えるのだ。
母のその集中できるモノとは、20年以上前からやっている「太極拳」

今や母も、遅ればせながら「師範」をいただき、日々その道に精進している。
母の妹も教室を持つ「師範」の腕前だ。
20年以上続けられたのには、その妹はじめ、周りの方々の大きな支えがあった。
何せ、母は人前に出ることが今も大の苦手(私の母とは思えない…)。
なるべく誰かの後ろに隠れていたいという性格。
その母は、家事の合間にいきなり「太極拳」をはじめる。
たまった疲れを発散するのだという。
そしてそのお陰で、心身がすごくリラックスするという。
その集中具合は、本当にスゴイ!
今回はエッセイ用に、ポーズをとってもらった。
母は、「変な形は、残せない!」と、
いちいち私のデジカメをチェックしては、撮り直させた。

  
  

私の手土産の「文明堂」で、3人でお茶を飲んだ。
私が娘に戻れる貴重な時間だ。
先日の叔父の葬儀の話から昔話に花が咲いた。
両親とは、生きている内にこそ、ナンデも話しておきたいと思っている。
こういう時間は、もうそれほど多くは無いかもしれない。
だからこそ大切にしたいひとときだ。
帰りには、いつも駅まで父が車で送ってくれる。
「80歳になったら車の免許は返上する」と言っていたが、未だ返上していない…。
さすがに遠出や夜の運転はしなくなったが、そろそろ返上も考えなくてはいけない。
「何かがあってからでは遅いからねえ」と、母とも話し合っている。

頑固だけれどやさしい父と、その父を支えながら生きてきた母。
実家には、いつもの静かな時間が流れている。
「いつまでも両親共々健康で!」と、祈らずにはいられない。
又、時間を作って、顔を見せに帰ろうと思っている。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2007年05月09日 09:14

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