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2007年11月20日

葬祭セレモニー司会術「キャリアアップ講座」を終えて(井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

季節外れの冬将軍の到来?
昨日は異常に寒かったですね、皆さん風邪などには要注意。
さて、青山葬儀所での黒川紀章様お別れ会。(詳細はいずれ報告)
メディアにも出ていたけど、このお別れ会で使われた音楽は、
森ミドリ様のオリジナル楽曲「黒川紀章に捧ぐ」だそうです。
当たり前だけど、著作権を重んじていたからでしょう。
実際には、ナレーションと弔電の際に使わせてもらった音楽だけは弊社のものです。
「ナレーションや弔電の時の音楽も同じ人の曲か」と、
バックヤードでは取材陣から質問が出ていました。
いずれにしても、著作権は守ってしかるべきです。
そして弊社のセミナーでは、セミナーで使用する音楽も全てオリジナル。
実はこれが当たり前なんです。(コンプラ守ろうね)



さて11月上旬に開催された「キャリアアップ(ナレーション活用講座)」は、
綜合ユニコム様主催のセミナーとしては、今年最後だった。
参加者は、ベーシック講座からのステップアップ組が半分、
後の半分はベーシック講座未経験の方々である。
毎度のことながら、後者の方がとても心配である。
司会の捉え方が全く違うので、その時になって、
「あー、ベーシック講座から出てれば…」となってしまうのだ。



10年以上まえから「技術論(理屈)なんか必要ない」と言われ続けてきた。
葬儀司会は技術(理屈)じゃないと…確かに仰る通りの部分もある。
しかし技術(理屈)を知っていたら、音の上げるべき箇所や速度の変化をつける箇所、
一つの文章の切り方や、切った時の間の長さの違いや…etc。
諸々の事が事前に分かるので、誰が考えても誰が聞いても、
「そんな司会にはならないだろう」という失敗が未然に防げるはずだ。
ところが、アナウンスを教える学校には、技術系の理屈が少ないのも事実である。
はっきり申し上げて、葬儀司会のレベルはかなり高い。
そもそもナレーションの「ハコ書き」まで教えているなんて、
シナリオ学校じゃあるまいし、滅多に聞いた事がないですぞ。



資料をたくさん紹介したが、説明する時間が非常に少ない。
1日で終わるレベルじゃないので、朝からずーと駆け足状態。(もっと時間が欲しい)
いつも見せてるFUNETからの様々な追悼文、パネル、各宗派の雛僧用のお経本、
そして今回は綜合ユニコム様の各資料集など…。
中でも人気が高かったのは、葬儀ナレーション集(DVDと本)でしたね。
それと関連して、FUNETナレーション自動作成システムと司会音声ライブラリ。
こんなに簡単にナレーションが出来るとは、そして音声も聞けるなんて…。
この日の研修では、全ての課題をCDに落として持参しました。
実際に皆さんに聴いてもらうと…やはり効果が出ます。
耳は上達への大きなポイントですな。



ナレーションの素材集はサブテキストで提供しています。
葬儀の司会は、司会業務だけでなく文章作成能力が必要だからです。
この二つは、全くの別物です。(大変な違いです)
はっきり申し上げて、皆がナレーションを作れるわけではありません。
そこで参加者には、読みに注意をしていただく事が大きなポイントです。
読んで、読んで、読まれて、読んで…読みつぶれて眠るまで…読んで。
アレ? 河島英五の「酒と涙と男と女」かいな。(笑)
とにかく暗記するまで読む…すると「読み」がメッセージ性を帯びてきて、
いつの間にか「語り」に近いものになっている。
本当は読んでいるんだけど、読んでいないようにアナウンスして欲しい。



個別の質問も良くいただきます。
宗教儀礼の事、禁句の事、葬祭プロデュースの事…。
(分からない時は、ホームページで質問してください)
この日もサンプルとしてFUNETの体験コーナーを用意してもらいました。
どんどん音声でも何でも、聴いてください。



ベーシック講座に出ていない参加者は苦労している。
知らない事が、一度にドッと押し寄せるからね。
言葉には向きがあることも、音の流れにも方向性・決まりがあることも、
表現には約束事が一杯あって、それを守らなきゃいけないことも…。
それらは知っていて当然なのに、いきなりキャリアアップ講座からだからね。
この日も午後に入ってからは、実演練習ばかり。
半日かけて…自分もチャレンジするし、他人の声も良く聴いて、
またそれに対する私の注意を聞いていくことで、朧げながら見えてくる。
結局理屈が分かって、それから理屈通りにやることの難しさを痛感する。
ここからが大変だけど、頑張っていただくしかない。
レベル差があるのは致し方ないが、それぞれにレベルアップした。
今後の努力と頑張りに期待しましょう。
お疲れ様でした。


投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2007年11月20日 08:30

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