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2007年12月04日

綜合ユニコム様主催「セレモニーアテンダント養成講座」 セミナー報告その2(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

葬儀スタッフ教育専門の講師になってから、来年で11年目に入ります。
「葬儀専門の講師になるからには、葬儀を知らないといけない」と、
迷わずに葬祭業界に飛び込んで、11年ということです。
その時、40才を目前にして新人でした。
最初は、勢いで入っては見たけれど…それは大変でした。
すぐに出社拒否。(派遣社員なので、派遣拒否ですが…)
もう、お葬式の現場は「悲しくて、悲しくて…」目の前で行われていることに、
涙をこらえるだけで精一杯でした。
派遣スタッフですので、現場に行けば、やるべきことをきちんとしないといけません。
「式場で泣いてはいけない」と、
唇の後ろ側を歯でずっと噛み続けていたこともあります。
しまいには血がにじんでいました。
最初は3ヶ月、現場に出ることができなくて…。
「何のために、ここに入って来たんだろう…」「私はどうなりたいんだろう…」
不安ばかりが、募っていました。

 

そんな私が、今こうして「葬儀スタッフ専門」に、講師の仕事をしています。
悔しい思いをたくさんして、辛いこともたくさんあって、
現場では色々なことがありました。
でも、「葬儀という世界」にハマって、「そこにいる悲しみのお客様を支えたい」と、
ただただまっすぐに頑張ってきた自分が、今はとても誇らしいです。
私はどちらかと言えば講師では無く、現場で直接的に仕事がしたい人です。
葬儀スタッフは、体力的にも、精神的にも、ギリギリの所で頑張っています。
葬儀の現場とは、そういう場所です。
それが分かるだけに、私は「現場で頑張る葬儀スタッフを心から応援したい」と、
いつも思っています。
孤独を感じるスタッフには「心で寄り添いたい」と思います。
私がそうでしたから…。

 

かつて、私の接遇研修会を受講してくださったKさんと、
この「セレモニーアテンダント養成講座」で再会しました。
今年ディレクター1級に合格したお仲間と二人で、東北地方から来てくださいました。
私から声をかけると、ニコリと笑ってくれて、近況をお話してくださいました。
「その何年か前に、葬儀ホールの立ち上げで葬儀スタッフになったはいいが、
周りには敵のような人ばかりで、思うように運ばない辛さがあった」
とおっしゃっていました。
そう言えば、その時のKさんは、私も昔はそうであったように、
とても緊張したお顔をしていたことを覚えています。

その後、Kさんは、コツコツとやるべきことをやり続けたそうです。
少しずつ、少しずつ、周りにKさんの味方が増えて、
今や立派に女性リーダー的な存在になりました。
業績もとてもいいということです。
本当に良かったです。本当に頑張りましたね!
何かあったらいつでもご連絡をください。心から応援していますよ!

 

私が皆さんのために講師として出来ることなんか、ホンの少ししかありません。
最後にやって行くのは、ご本人達だからです。
でも、いつも私は「葬儀スタッフの、心を支えてあげたい」と思っています。
「自分がやっている葬儀という仕事を信じて、
それが出来ている自分を信じて、やり続けて欲しい」と思います。
「この仕事を選んだ自分に、誇りを持って欲しい!」
Kさん、頑張ってください。又、お会いしましょう。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2007年12月04日 09:25

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