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2008年05月23日

人の心を感動させるための【情報】(工場長)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

私の好きなマンガの一つに「美味しんぼ」というものがあります。
最近では「父子が歴史的な和解」とニュースにもなりしました。
料理だけに留まらない含蓄ある内容が、人気の秘訣ではないかと思っております。

中でも私の好きなセリフは、海原雄山(登場人物)のこの言葉です。

「美食を芸術の域まで高める条件は、それは唯一、人の心を感動させることだ。
 そして人の心を感動させることが出来るのは、人の心だけなのだ。材料や技術
 だけでは駄目だっ!それがわからぬ人間が究極のメニューなどとぬかしおって、
 おまえには味を語る資格はないっ!!」

美食の芸術論は横に置いといて、
「人の心を感動させるのは唯一、人の心をもってのみできる」
ということは、名言だと思います。
自分に当てはめてみると、例えば誰かからプレゼントをもらった時は、
そのプレゼントが何であったかということよりも、
それを準備した相手の気持ちが嬉しかったりしますからね。

「おもてなし」という言葉が接遇でもピックアップされます。
人におもてなしするということは、
その人の【情報】……例えば、その人がどういう過去を持っていて、
どういうことが好きで、何を趣味にしていて、
どういうことが嫌いで、してもらいたくなくて、
普段何を着ていて、何が好物で、どんな本を読んでいて等……
を出来る限りインプットしておいて、
その上で、相手に配慮した最適の行動をとることだと考えています。
この相手のことを思う一連の活動が海原雄山のいう「人の心」であり、
人の感動を呼ぶ基になるのではないでしょうか。

現代社会では、至るところで「情報が大切だ」「情報の時代」と言われます。
「情報」という言葉だけを拾うと、何となく無機で冷たい雰囲気を持っていて、
葬儀業界でも大いに敬遠されているような気がします。
ただ、今の社会で大切だ言われている情報の多くは、
上記に例を出したような人間味のある、生活感のある【情報】です。
人々の心(ある人は、購買心とも言いますが)を揺さぶるような、
「おもてなし」に近づくための【情報】です。
その【情報】を緻密にマーケティングし、分析して、
顧客が求めているものを探ろうとしているのです。

葬儀業界はどうでしょうか。
葬儀担当者は、亡くなった故人の【情報】を、
施行までにどこまで持ち合わせているのでしょうか。
その人がどういう過去を持っていて、どういうことが好きで、趣味にしていて、
どういうことが嫌いで、してもらいたくなくて、どんな本を読んでいて…
といったことを、担当者はどこまで知っているでしょうか。
また、知ろうとしているでしょうか。

「心からのサービス」「気持ちのこもったご葬儀」など、
葬儀社の事務所に入れば、よく見かける標語です。
もしかしたら全国の葬儀社が掲げている目標かもしれません。
だからこそ、その目標を達成するために、
具体的にどういった行動・活動をするのかが重要になってきますし、
私の感じるところ、その行動自体が各葬儀社の差別化になっている気がします。

宮城の某葬儀社では、一戸一戸に営業訪問を重視していると聞きました。
時には塩をまかれることもあるそうです。
誰もが、やりたくない仕事ではありますよね。
しかし、顧客を知るために、【情報】を得るために、
戸別訪問は非常に価値があると思います。
例え塩をまかれても、庭の様子を知るくらいは収穫があるでしょう。
そのちいさな【情報】ひとつひとつが、
最終的に良い葬儀をするために大切になってくると思います。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2008年05月23日 09:00

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