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2008年09月15日

基準を作る (工場長)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

連日ニュースを騒がせている「事故米」って、
いったい何なんだと思いませんか。
聞きなれない日本語が当然のように使われていて、
当初私は、「一体どういうことなんだ?」という状態だったのですが、
ようやく問題の様相を掴むことができました。

調べてみてわかったのですが、事故米とは、
「水に浸かったり、カビが発生したり、残留農薬で汚染されたりして、
食用として適さないお米」 のことです。
それらの事故米は、一般的に工業用のノリ等に使用される目的で、
一般の10分の1の値段程度で、国から販売されるということです。
安いですね。

その事故米を、三笠フーズという卸業者が購入し、
食用に転売していたため、不正だと問題になったわけです。
三笠フーズの言い分としては、
「水に浸かった米は臭くて使い物にならないが、農薬は違う。
 国の判定基準は厳しすぎ、食用に使えるものまで捨てている。」
ということを、述べているようですが…。

似たような言い分を聞いたなと思えば、
「飛騨牛」ブランドを不正に表示した卸業者の丸明です。
肉に対して慧眼を持っていた社長かもしれませんが、
条件に満たない肉を飛騨牛として売っていたのだから不正ですな。
両者に共通しているのは、不正に物事に対する基準を自分で作り、
それで利益を出していた点、でしょうか。

基準を作る…ということは、不正でなければ別に悪いことではないと思います。
むしろ、事業を成功させるためには重要なことではないでしょうか。
パソコンで言うと、OSは「ウィンドウズ」、
文章ソフトは「ワード」という基準が出来ていて、圧倒的なシェアを誇っています。
開発元のマイクロソフト社は、IT業界では時価総額1位の企業です。
ただ、マイクロソフト社も独禁法等で何度か訴えられていますが…。
法とのバランスをとるのは、なかなか難しいのでしょう。

葬儀でいえば、「仏式」や「白木祭壇」や「遺影写真」といった基準が、
私が葬儀を経験した時には既に出来ていたと思います。
最近は、「白木祭壇」が「花祭壇」という新しい基準の波に、
押され始めている気もします。時代の流れでしょうか。
花屋さんも後押ししているのでしょうか。

「基準」ができる背景には、必ず利益を得る事業が関係しているように思います。


さて、余談ですが、「事故米」と同じくらい、
「おくりびと」という映画が連日メディアに取り上げられています。
先週末から公開でしたね。
未だ見ていませんが、葬儀関連の映画として、ここは見に行っておくべきでしょうか。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2008年09月15日 09:00

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