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2009年10月01日

「ぜんざい」の話(工場長)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

気がつけば10月ですね。
不安定な曇り空が続き、いよいよ冬に向けて季節が変わるのでしょうか。
さて、会社に向かう途中の車のラジオで、面白い話題が話されていました。
それは、「ぜんざい」の語源。
関東の方では「おしるこ」とも言われるでしょうか。
小豆を砂糖で甘く煮て、餅や白玉団子を入れて食べる例の物です。
想像するだけで、食べたくなってきました…。(食欲の秋!)

その「ぜんざい」の語源に関してです。
諸説あるようですが、
ラジオでは次の説をピックアップしていました。

10月と言えば神無月。
全国の神様が出雲に集結する月です。
出雲地方では神在月(かみありづき)と呼び、
前半は出雲大社、後半は佐太神社で「神在祭」が執り行われます。
このとき、佐太神社で振る舞われるのが「神在(じんざい)もち」。
これが訛って各地に伝わり「ぜんざい」となった…というのだそうです。
ちなみに出雲弁で「じんざい」は「ずんざい」と発音し、
出雲地方では、スーズー弁で「ズ」の音ははっきりと発音しないため、
これを他の地域の人が「ぜんざい」と誤って聞き、
そのまま京都に伝わったのではないか…とも言われているそうです。

面白いですね。
言葉が訛って正確に伝わらなかったものが、
文化の中心でもあった京都で正式な名前として流通する…。
現代でいえば、渋谷の女子高生が「空気読めない」を「KY」と略し、
いつの間にか大人の会話でも使われるようになっている。
そんな流れに似ているかもしれません。
最近よく見る、「JK」とか、わかりますか?
「常識的に考えて…」の略だそうです。
そう考えると、言葉は生きている(変化している)のだなと思います。
…「チョベリバ」は、もう死語になってしまいましたね。

何気なく使っている言葉も、
その語源を調べてみると面白い由来もあるものだと、
ぜんざいのラジオを聞いていて思いました。

余談ですが、「ぜんざい」の語源もう1説は、
仏教用語である「善哉(ぜんざい、よきかなとも読む)」にちなんだ説。
「善哉」とは、「すばらしい」を意味するサンスクリット語「sadhu」の漢訳です。
一休宗純が最初にぜんざいを食べたとされ、
あまりの美味しさに「善哉」と叫んだことから、これを「ぜんざい」と呼ぶようになったと。
ちなみに「善哉」とは仏が弟子を褒める時に使う言葉で、
「それで良い」「実に良い」といった意味で用いられるようです。

真宗大谷派(東本願寺)のホームページを見ると、
ぜんざい…というより「善哉」の詳細が書かれています。
http://www.tomo-net.or.jp/book/word/34_05.html

調べてみると色々と出てきますな、ぜんざい。
恐るべし、潜在力をもった言葉…。

それでは、また。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2009年10月01日 09:00

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