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2010年07月06日

葬儀社様 葬祭フェアで講師をさせていただきました その3(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

5月の末に、関東地方のある葬儀社様で、お客様向け葬祭フェアがありました。
3年前にも講師として呼んでいただきましたが、
今回は、グリーフカウンセラーとして
「遺族の心のケアー」についての講演依頼を受けました。
ショートブレイクではお客様と一緒に歌を歌いながら、
、和やかに進めさせていただきました。
その「トークショー&ミニ・コンサート」の様子の最終回です。

「お葬式って何でしょう?」
主役は、故人です。そしてその次には、遺族です。 
そして、宗旨宗派の儀式・・・と続きます。
お葬式は、亡くなった方と身近に生きた人々が、
故人と静かに向き合って、その人と一緒に生きた人生を振り返る最後の時間です。
お葬式の中で少しずつ、故人との別れを決意して行く・・・そういう時間です。

悲しみの遺族は、多くの人に、支えられなければいけません。
一番身近な家族、親戚・・・、友人知人・・・、 
そして、葬儀屋さんも支えてくれています。
遺族は、そこにいる人々に囲まれて、
「自分は一人ではない。周りには、支えてくれる人がいるんだ・・・」
ということを実感するのです。

身近な人を亡くして、悲しいということは、当たり前なことです。
誰もが、悲しい気持ちを表現することは、大切なことです。
心のために、必要なことです。
悲しみの深さは、人によって様々です。
周りの人は、その気持ちや、それによって行われる行動を受け入れてあげること。

こういうときに、言葉は、無力なことが多いです。
私も一時、何を言われても、同情、憐れみにしか、聞こえず嫌な思いをしました。
そして、悲嘆者がしゃべることを否定しないでください。
悲しみの人がしゃべることを 「いい」とか 「悪い」で判断しないということです。
ただうなづいて、聞いてあげる。
人にとって、悲しみを吐き出す形は様々です。
どんな形であれ、その時はそれが精一杯な行動です。
それを周りの人は、受け入れてあげる。
お葬式とは、そういう場所なのです。

葬祭ホールの環境(物も、人も)は、遺族の大きな支えとして働らきます。
悲しんでいる人のためには、やさしくて、温かいぬくもりが必要です。
式場は、清潔なこと。程よく、広いことも大事です。
ゆっくりと休める場所もほしいです。

故人への思いにふけながら、遺族がくつろぐ部屋は、
自宅にいるような勝手のよさと、自由さも求めています。
静かな時間を与えてもらえる環境も必要です。
スタッフのやさしさ、親切さ、面倒見のよさ、
時としては、ほおっておいてくれることも、遺族は求めています。
経験を踏まえて、しっかりと、リードしてくれる頼もしさ・・・。

そのようなことが考えられて、○○さんのホールは作られています。
今日は、このホールの隅々まで見学していってください。
たくさん、お葬式の話を聞いていってください。
どんなことでも構いません。
些細なことでも、たくさん質問をしてください。
それから、今日1日で、すべて納得なんて無理なことです。
本当に納得するまで、これからも何回でもこのホールに来てください。
毎月相談会をしています。私もいます。
そして、他の葬儀屋さんと比べてください。
比べることが一番大事です。そして、納得することです。 
講演はここで終了して「音楽葬・模擬葬儀」へと進みました。

一番最後に「ありがとう、さよなら」という私が作った、
亡き人への歌をご披露しました。
今回は、父への思いを詩に託して、歌わせていただきました。
多くの方が涙してくださったと伺いました。

この葬儀社様には、毎月「お客様向け、お葬式の相談会」に、
講師として伺っています。

私自身は、それほど難しいことはできませんが、
お客様にこの葬儀社を知ってもらい、信頼していただき、
何かの時にはご相談いただけるようにすることが、私の使命だと思っています。
なるべくお客様が本音で語ってくださるような雰囲気づくりも忘れません。
毎回音楽をつかって、親しみやすい会場作りを目指しています。
私自身もさらに勉強させていただき、
葬儀のお客様の気持ちをつかんで行きたいと思っています。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2010年07月06日 08:46

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