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2010年09月29日

葬祭初級研修会in平塚 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

今年4回開催された葬祭初級講習会の最後である。
この初級の講習会は、新人スタッフにとって大切なものだ。
葬祭に関する基礎知識・接客・幕張・司会と、
どれも実務に即した内容で構成され、
また現在の葬祭事業を取り巻く環境の変化についても触れている。
多死社会が訪れる中、一般の人達が葬祭に関して興味を持ち、
堂々と議論する社会になったのだから、葬祭スタッフとしての自覚が大事だ。
つまり新人スタッフは、ただ現場で動けるだけでは不十分になった。
様々な一般雑誌や、葬儀社でなければ手に入らないような宗教関連の機関紙についても、
普段から意識をそちらへ向け、乱読でもいいから<知ること>が大切。
また、業務の中で<分からないこと><知らないこと>があれば、
(山ほどあると思うが)
先輩に教えていただいたり、自分で携帯の辞書機能やネットで調査する。
この少しずつの積み重ねの時間が、現場キャリアと共に、
葬儀社のスタッフとして成長する柱になるのだ。

2泊3日の集中講習会。
全国各地からお集まりいただき、皆で宿泊棟に泊まる。
かつてのように各フロアーのロビーで、情報交換の飲み会は出来なくなったが、
(宿泊棟は飲酒禁止になったので)
それでも研修等で懇親会は開催されているし、門限はあるが自由に外出もできる。
東北の方と、極端に言えば沖縄の方が、葬送文化について議論を交えるのは面白い。
お酒が入ると口も滑らかになるし、どんどんやってもらいましょう。

お酒で思い出した・・・かつての葬儀社の話。
私の経験からですので記憶も曖昧だが、20年以上前はこんなスタッフだった「編」。

会社の忘年会でお酒を飲んで運転し、挙句・・・電信柱に激突したが、
「まだ大丈夫だ」と言ってセルを回し続け、
「シュルルルルル、シュルルルルル、シュルルルル・・・」と、
真夜中の街にセルモーターの空しい音が反響していた。
「A先輩・・・もう・・・無理じゃないですか」
「まだ、まだ・・・シュルルルル・・・」
皆は車の中で固まっていた。(私も)

通夜業務が終わって一杯やろうと、行きつけの飲み屋に行ったら、
先輩Bが黒人と延々殴り合っていた・・・結局負けたが
(呆れて見ているだけだったから)、
その黒人が何やら「お前はハートが折れない、グレートだ」
みたいな事を呟いていた。
(クレイジーの聞き間違いでなければよいが)

その会社は歩合制の給料だったため、社葬の依頼を受けた担当者は大喜び。
スタッフとして私一人だけを選び、2人だけで社葬を乗り切ったことがある。
私は「2人だけで・・・」と唖然としたが、司会も納棺もレディ業務も受付の案内も
来賓の誘導も会場内での前説も・・・とありとあらゆる事をこなした。
終わった時、死ぬ寸前だったのは言うまでもないが、
担当者には、相当な歩合が給料に上乗せになったと後日伺った。
(私の日当は派遣だから変わらない)

思いだしただけでもこれくらいは直ぐに出てくる。
今、豪快だった葬儀社さんが少しずついなくなり、
かつては「恥をかかないようにやってくれと!」と、
頭金としてポンと300万出してくれたお宅があったりしたものだが、
今では他社との比較をしたいので見積もりを出して欲しいと言われるし、
値引きの事や、サービス内容についても細かく聞かれるのが当たり前の時代。

葬儀社に求められる姿が激変しました。
日々の勉強は当たり前の時代です。
時代が変われば人も変わります。
皆様、頑張ってください。
大変、お疲れ様でございました。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2010年09月29日 09:00

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