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2010年12月08日

中国大連の研修記⑦ 中国の葬儀場・火葬場 part.2(工場長)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

昨日の続きです。

「火葬場の匂いは、変わらないですね」
と、隣の参加者がつぶやく。他の方もそう思ったようですが、
私も、火葬場に入るなり同じのことを思いました。
火葬した後の、独特の匂い・・・。
誤って髪を燃やした時にする匂いに近い、
あの匂いは、中国も日本も変わりません。

 

葬儀場の視察を終えて、隣接する火葬場へ向かいました。
途中、霊柩車や運送車を横目に見て、
えらい古い車で走っているなと思いました。
霊柩車はベンツですが、80年代~90年代ものだそうです。
そもそも本物なのでしょうか…。

バスでしばし待たされ、現地ガイドが火葬場の責任者に「交渉」してくれた後に、
火葬場に案内されました。そして日本と変わらない、火葬場独特の匂い。
中には、12台の火葬炉が並んでいました。
高炉は日本と変わらない様式ですが、少し古いタイプだそうです。
日本でも、田舎で見るようなタイプではないでしょうか。

 

1回の火葬に掛かる時間が90分。
朝6時~昼の12時までの営業で、
1日およそ30体程度の火葬を行うそうです。

火葬後は足から順に全て収骨するそうで、
灰は最後に纏めて全部入れます。
また、中国では骨壷ではなく木製の箱に収めるのが一般的。
収骨自体は、日本ではほぼ遺族が行いますが、
中国では遺族が行う場合と、職員が行う場合があるそうです。
大連では、職員が収骨することが多いいとのこと。

 

ストレッチャーの奥に見える、黄色いカバーが掛かっているものが中国の棺です。
硬化段ボールが材料の棺も多いのだとか。
見た感じも、日本の棺よりサイズが小さめです。
資源節約を柱にした「葬送改革」の影響もあるようです。

あと、中国では「棺なし」で火葬することも一般的。
移動をどうするのだろうかと思いますが、
棺がない場合は、ストレッチャーにそのまま遺体を乗せ、
透明なカバーを上から掛けて移動するそうです。
そして火葬時に、カバーを外して窯の中に入れます。
現在の日本では、一般的には、ほとんどあり得ないことです。

日本と中国の葬送文化の違いに触れながら、火葬場を後にしました。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2010年12月08日 08:36

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