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2011年02月03日

米国視察研修の話その6 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

ハリウッド・フォーエバーの後半です。
サイプレス大学の葬儀学科施設見学からルート66を颯爽と走って、
西にはビバリーヒルズ、その先にはサンタモニカ、更に直進すれば
昨日到着したロスアンゼルス国際空港。
「いやあ、何だか日常とかけ離れちゃったなあ」
ウキウキと旅行気分に浸りながらハリウッドへ。


(棺が収めてある部屋のステンドグラスも孔雀)

ロスアンゼルスには野生の孔雀が結構いるみたいです。
何故だか理由は明確ではありませんが、
孔雀が好んで食べる餌が、毒蛇や毒虫だからではないでしょうか。
孔雀は古来、インドでは信仰の対象で多くの人から親しまれ、
毒蛇・毒虫を食べ恵みの雨をもたらす・・・災厄や苦痛を取り除く・・・つまり、
仏教の煩悩・・・三毒(貪、瞋、癡の)を払ってくれる存在だったのではないでしょうか。

64エーカーという広さを持つメモリアルパーク内には、何でも揃っている。
一つ気になったのが、案内していただいた女性の説明、
園内にある孔雀のデザインは「永遠の愛」を表しているとか・・・。
実際に孔雀もいました。(放し飼い状態です)
私の感覚では孔雀は「信仰の対象・偉大さ」を表現するものだと思っていたので・・・。
東洋と西洋では、孔雀の意味するところが違うという意見もあります。
これは詳細不明のままですが・・・。

米国の霊園経営で多人種対応は当たり前ですから、アジア系のお墓が集まっている場所、
ユダヤ系の人々を埋葬する場所、それぞれに特徴もあるのです。
例えばユダヤ系の墓は、地上に土を盛って、そこに収める慣習があるらしい。
なんで?・・・まったくそこなんだよ、言葉喋れないので聞けません。
アジア系の墓にしても日本とは大違い。
だけどルーツとしては同じ感じがある・・・だが、この墓に入るには少し勇気が・・・。
子供の遊び場の雰囲気が強くてね。

イスラム教の礼拝所モスクのような建物もあります。
(テロの事が頭に浮かび、複雑な事情も・・・)
モスク内は神や聖者や、所謂、偶像が安置されることはありません。
建物内の装飾は、ひたすら幾何学模様のみではなかったでしょうか。
だから我々の感覚でいう<お寺>とはちょっと違うと思います。
あくまでも<礼拝する場所>なんです。
私も詳しくは知りませんけど・・・。

それから、総額1億円以上というお墓もゴロゴロしているそうです。
写真を見ても分かるように緑がいっぱいです。
ヤシの木の高さは半端ではありません。
私は国内では宮崎のヤシの木が一番高いと思っていました。
それを遥かに凌ぐ高さです・・・と言われても良く分からないよなあ。
推定60メートル程度はあるのではないかと。
(確認できないのよ、話が本筋ではないし、おまけに英語喋れまへんがな)

時間が押して押して、<けつかっちん>なのに。
仕方がないので、遅い昼食はラスベガスへ向かうバスの中で摂ることに。
やっぱりね、今年も車中メシか・・・でも、気分がいいから許します。
「よし、ラスベガスへGO!」
ここから予定では5時間半、砂漠を抜けてひた走ります。
移動時間が長いので、メシ食ったら取り敢えず昼寝。

遠くから集団の蹄の音と「アワワワワッ」の声が・・・
「インディアンの襲撃だあ!」
「ドッキューン・ドッキューン」と迎え撃つライフルの音。
すかさず飛び起きた私のハットがビュンと後ろに撥ね飛ぶ。
僅か数センチで頭蓋骨が吹っ飛ぶところだった。
「取り敢えず、女性は後ろの座席へ」
「アレッ?」
身に着けている服も開拓者の・・・
油断しているとインディアンに囲まれ襲撃されるかも。
冗談がそのまま夢となった。
乗っているのは幌馬車かいっ・・・目が覚めた。

車の中でガイドがあれやこれやとのたもうていたが、一番受けたのが、
「ラスベガスでロスベガスにならないように注意しましょう」だって。
大体、ロスからベガスへ向かうと、賭け事と決まっているらしく彼は注意してくれた。
「誰が聞くかい、そんな注意っ!」
てなわけで、ラスベガスへ向かう途中ハリウッドのコダック・シアターへ。
ここはアカデミー賞の開催場所です・・・残念ながらバス内からの眺めだけでしたが。
そしてコダック・シアターに隣接するチャイニーズ・シアター前の通りには、
ご存じスターたちの手形が、足形が、サインが、歯形・・・それは、あるわけない。

因みに、チャイニーズ・シアターとなっていますが中国とは関係ありません。
オーナーのシドニー・グローマン氏が中国好きで、
劇場のデザインを中国の寺院のようにしたかったからです。
(惜しいよなあ、オーナーが日本のお寺が好きだったらなあ)
手形や足型の発祥は1927年に遡ります。
「King of King」と言う作品に出演した女優ノーマ・タルメージからです。
杮落しの式典に招かれた彼女は、生乾きのセメントの上を歩いてしまったのです。
ただのオッチョコチョイですが、オッチョコチョイが歴史を作るから面白い。
それを見たアイディア家でもあったグローマン氏は、
ついでに手形とサインをお願いしこの手形足型が始まったのです。

この階段、見覚えありませんか?
この階段に赤い絨毯を敷き詰めて、アカデミー賞が執り行われます。
何故・・・赤なのでしょう???
・・・♪細かい事は気にするな、それワカチコワカチコ。(少し古っ)
では、明日はラスベガスで。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2011年02月03日 08:00

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