« 春の京都① 「醍醐の桜」(加藤直美) | メイン | 春の京都③ 「東山~祇園へ」(加藤直美) »

2011年04月26日

春の京都② 「東日本大震災追悼法要 in 西本願寺」(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

「醍醐の桜」を愛でた後、西本願寺に向かいました。
来年は浄土真宗本願寺派の宗祖親鸞聖人の750回忌です。
本願寺では50年ごとに「大遠忌法要」が勤められ、
来年に向けてこの4月からお勤めが始まりました。
先月、仕事帰りに立ち寄った時には、
すでに「御影堂」の準備が整えられて中に入ることが出来ました。
何千という座席が準備され、いよいよという緊張した空気が流れていました。

今回の旅では、ちょうど京都にいる日に西本願寺で
「東日本大震災追悼法要」があることを知り向かいました。
以前エッセイにも書きましたように、私は3月11日、
仙台近郊でこの地震にあいました。
地震の5日目に帰京出来ましたが、帰って来てからも、
あの恐い体験は私を苦しめました。未だに地下鉄に乗れません。
地下鉄の音と揺れ方が、あの時の地震そっくりです。
幸いにして地下鉄には乗らなくても生活できていますが、
小さな余震にもとっさに身構えます。

もうひとつ私が地震後悩んだのは、
「自分が帰ることばかりを考えて被災地を後にしたこと」です。
1日でも早く東京に戻ることが、ベストな選択だということは分かっています。
でも、何も出来ずに、自分だけがさっさと帰って来たような、
うしろめたい気持ちは今でも消えません。
東京にいて手を差し伸べることは色々ありますが、
亡くなった方たちを供養することもその中のひとつだと思っています。

 

西本願寺には、一般の人も含めて多くの僧侶が集まっていました。
この日のお勤めは「仏説 阿弥陀経」です。
人が亡くなった後に、生まれ代わる世界としての極楽浄土を説いた、
私も好きなお経です。特に私が好きな場所が
「舍利弗.彼佛國土.微風吹動.諸寶行樹.及寶羅網.出微妙音.
譬如百千種樂.同時倶作.聞是音者.皆自然生.念佛念法.念僧之心.
舍利弗.其佛國土.成就如是.功徳莊嚴.」の部分です。
(仏説 阿弥陀経より)
「その仏国土には、さわやかな風が吹いて、宝の並木や宝の網飾りを揺らして、
妙なる音楽を奏でている。それは何百何千種類もの楽器を同時に奏でている
ような音色で、それを聞く者は、だれでも仏、法、僧を念じる心を生むので
ある。極楽国土は、このように麗しく飾りたてられている」
という意味があります。

亡くなった多くの方々が、極楽浄土で心安らかに過ごして欲しいという
気持ちを込めて唱えました。まだ学校では習っていないので難しかったですが、
何百人という僧侶の方々と唱える「阿弥陀経」は、
荘厳という言葉がぴったりで、深く心に響きました。いい勉強になりました。

 

終了後、西本願寺の目の前にこの春オープンした「龍谷ミュージアム」で
行われている「釈尊と親鸞」という展示を見ました。
とてもすばらしかったです!
この後、母と二人、この日宿泊する東山の旅館へと向かいました。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2011年04月26日 08:02

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mcpbb.com/blog/mt-tb-funet.cgi/2102

このリストは、次のエントリーを参照しています: 春の京都② 「東日本大震災追悼法要 in 西本願寺」(加藤直美):

» プラダ 店舗 from プラダ 店舗
MCプロデュース: 春の京都② 「東日本大震災追悼法要 in 西本願寺」(加藤直美) [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年07月15日 06:55

(C)MCプロデュース 2004-2013 All Rights Reserved.