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2011年06月15日

宇宙飛行と習俗(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

先週、日本人宇宙飛行士の古川さんが、
ロシアの宇宙庁飛行管制センターから国際宇宙ステーションに向けて、
旅立ちました。ドッキングも無事に成功したようです。
日本の宇宙技術の発展のために、頑張ってほしいものです。

さて、宇宙飛行士にも出棺前の…ではなく出発前の、
習俗のようなものがあるそうです。
失敗しないためのオマジナイとでも言うのでしょうか。
それが全くもって非科学的なので、
科学の力を結集した宇宙事業にも、神頼みのようなものがあるのだなと思う次第です。

一つは、打ち上げ前夜にアメリカの西部劇を観ること。
しかも、それは地球発の宇宙飛行士・ガガーリンが見たという、
西部劇でなければならない。
ガガーリンが宇宙飛行に成功したのが1961年ですから、
おそらく刺激的ではない昔の映画を、出発前夜に見なければなりません。

そして二つ目は、打ち上げの日にロケット発射台に向う途中、
移動車を止めて立ち小便をすること。
それも、ガガーリンがそうしたから、成功にあやかってするそうです。
・・・こういう習わしも、大切にするべきなのかどうか。
ちなみに、女性飛行士は、しないそうです。

葬儀にも出棺前にいくつかの習俗が残っている地域が多くあります。
出棺に際して葬列を組んだり、茶碗を割ったり、玄関から出なかったり、
逆縁の親は火葬場に行かなかったり、火葬場への往復で道を変えたり。
そのほとんどが科学的な理由のないものでしょう。
しかし、各地域で良いとされる習わしとして、受け継がれてきたことでしょう。

命にかかわることは特にそうだと思いますが、
「わからない」ことに関して、悪いことが起きないように、
引き継がれてきた習わしを行い、心にオマジナイを掛けるのでしょう。
一歩引いた目で、客観的に見れば、馬鹿げたようなことでも、
現場の近くにいる人は、何かにあやかりたいのだと思います。

葬儀では、特に都市部では、多くの習俗が形骸化しています。
葬儀をするゆとりさえ、消えている感じですからね。
それだけ現代社会が忙しいのか、
人へのつながりを感じなくても支障なく生きていける社会なのか。
少し淋しい感じもしますけどね。

宇宙飛行では、打ち上げ失敗の歴史を近くに感じているうちは、
依然として前夜に西部劇の映画を見たり、立ち小便をしたりするのでしょう。
それはそれで、窮屈に思いますけどね。
はたして、宇宙旅行が大衆化したら、どうなるのやら・・・。

それでは、約束の夏の53話です。


投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2011年06月15日 08:00

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