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2012年01月24日

福祉サービスの分野について (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

エレベーターを呼ぶ時に押すボタンには、
一般用と車椅子用とあるのはご存じだろう。
そのボタンにはどんな違いがあるのか知っていますか?

車椅子用のボタンを押すと、一般用ボタンを押した時より開閉時間が長くなります。
勿論、車椅子の利用者に配慮しての事。
同様に、エレベーターの中の鏡・・・これも身だしなみの為ではありません。
「後ろに人がいるかの確認のために」付いているようです。
それからエレベーターの中に椅子を見かけますが、
これも高齢者や妊婦さん、体調のすぐれない方が座るものです。
そしてこの椅子が、地震で閉じ込められた時には、
救出を待つ長時間の待機になっても、ゆとりや安心の気持ちを与えてくれます。
(稀にトイレ使用に変化するものも有り)

ではエレベーターへの車椅子の乗り降りについては知っていますか?
最近の葬祭ホールはエレベーターが設置されているケースも多く、
都市部では高層化したホールも良く見かけます。
そこで、葬祭スタッフの接客・接遇にも必要になりました。
一般的に、エレベーターの乗る時のサポートは、
扉を確認してから、車椅子を後ろ向きにして乗ります。
よほどエレベーターが小さい場合は、
お客様の足が扉に挟まれないように気を配りながら前向きに乗りますが、
フットレストが他のお客様に当たらないように十分注意しましょう。

エレベーターの乗り方
1 エレベーターの扉の「開」が押された状態かを確認します。
2 車椅子を後ろ向きにして、乗り込みます。
3 周囲のお客様にぶつからないよう注意します。
4 乗ったら、安全なスペースを確保して両側のブレーキを掛けましょう。

エレベーターの降り方
1 両側のブレーキを外します。
2 フットサポートが、扉や他のお客様に当たらないようにします。
3 エレベーターの隙間にキャスタが挟まらないよう注意します。
<注意> 
エレベーター内で車椅子を回転させて後ろ向きに降りるケースと、
乗った時のまま降りるケースがありますが、
他のお客様等の状況に臨機応変に対応しましょう。

話は変わりますが、パーキングパーミット制度はご存じでしょうか。
別の言い方をすると「佐賀県から全国に広がるパーキングパーミット制度」です。
中学・高校と6年間佐賀でお世話になったものですから、
つい余計な事を書いてしまいます。
今、世間を騒がしているウィキによると、
パーキングパーミットとは、
身体障害者用駐車場を利用する際、利用許可証を発行する制度です。
2006年7月佐賀県で初めて導入し、現在15県2市で導入しています。
とっても良い制度なのですが問題もあります。
それは高齢者や妊婦、乳幼児を連れたお客様を対象者とすることで、
幅の広い駐車場を必要とする車椅子利用者が駐車できなくなるケースが増えました。
そのため身体障害者用駐車時用とは別に、パーキングパーミットプラスワンとして
専用の一般駐車場を設置する運動を行っています。
時代と共にどんどん人に優しくなる制度は素晴らしいですが、
新たな制度ほど次の問題点も出てきます。
でもその都度、制度に改良を加えればもっと良くなってくるはず。
葬祭ホールの駐車場にも優先パーキングがありますが、
これからは一歩進んだ細やかなサービスを目指して欲しい。

顧客サービスの原動力は、気配り、思いやりであります。
というわけで、接客・接遇を中心とする葬祭サービスの進化は、
法事の食事や手元供養にばかり走るのではなく、
福祉サービスの分野にも積極的に取り組んで欲しいと思います。
何せ、葬儀の現場は年寄りばかりになりますから。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年01月24日 08:30

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