« 春、葬儀司会を始めませんか(工場長こと古家寛) | メイン | 心のこもったお葬式?(工場長こと古家寛) »

2012年04月06日

宗教についてあれこれ (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

宗教について学ぶべきことは山ほどあるが、深すぎて全てはとても無理だ。
そもそもの宗教の起こりと、宗教のレベルについては過去に書いたことがあるが、
世界の宗教という括りになると、かつて築地に通っていた時、一応学んだのだが…。
出来が悪い生徒だから、記憶が曖昧なのだ。
ましてやイスラム教の話になると、ピントが合わなくて申し訳ない。
イスラム教は、マホメット(ムハマド)によって開かれ、根本聖典コーラン、
唯一絶対の神アッラーや六信五行や巡礼や断食、それにブルカなど、
世界3大宗教の項目で習ったのだが…その程度しか知らない。

ウィキで調べると、難しい事が色々と書いてあるし、
ついでにネットサーフィンで弄ってみたら、
キリスト教とイスラム教は親戚のような関係であるとか面白い記事を見つけた。
それによると、両宗教とも本来はユダヤ教が元祖であり、
イエス・キリスト自身も死ぬまでユダヤ教徒であった。
(えっー驚き)
イエスの死後、イエスを神の子と信じた人々が創った宗教がキリスト教である。
つまり、ユダヤ教からキリスト教が生まれ…
新約聖書は神との新しい契約、旧約聖書は神との古い契約、
という考えはキリスト教から見た視点でしかないのだと。
しかし、どちらも神との契約宗教なのである。
時系列でみると、
紀元1世紀にキリスト教が生まれ、
7世紀にイスラム教が生まれ、
というように兄弟や親族のような関係にあるというのである。
因みにユダヤ人の先祖は、イスラエル人である。

何となく分かったような、分からないような…しかし案外面白そうである。
脳の何処かが刺激されたのか、興味が湧いてきた。
そこで今度は池上彰の「宗教がわかれば世界が見える」という本に頼ろう。

世界の宗教は、それぞれの土地の気候風土と密接な関係にある。
中東の砂漠地帯は、ちょっとした砂嵐に巻き込まれただけで命を落とすこともある。
人間は、自然の前では本当に無力だ。
大自然の恐ろしさをひしひしと感じさせる風土の中に暮らす人々の宗教。
イスラム教のコーランに描かれている天国の様子。
清らかな泉があり、清らかな川が流れていて、涼しい木陰があり、
木の実が一杯取れてブドウが食べ放題、鶏肉が食べ放題…という世界らしい。
砂漠で生まれ育った人々にとっての天国とは…
何のことはない、日本の風土で至る所に見られる光景である。
木陰なんか至る所にあるので、日本人がイメージする天国には絶対出てこない。

世界のそれぞれの土地の人が思い描く天国(極楽)のイメージは、
このようにその土地の気候風土によって全く違うのである。
阿弥陀経に極楽の様子が描かれているが、
インドやネパールにはそもそも風呂に入る習慣がないので沐浴している。
日本人なら、風呂…それも温泉に入りたいだろう。
入って「極楽・極楽」って言いたいはずだけど、極楽には温泉どころか風呂もない。
困ったものである。

宗教が、それぞれの土地の気候風土と密接な関係にあるのと同じように、
国家も、宗教と無関係ではない。
アメリカは宗教国家、しかもキリスト教である。
大統領の就任式で左手を聖書に置いて宣誓する。
日本は、総理大臣に選ばれても神にも仏にも誓いません。
敢えて言うなら天皇陛下から任命されるのです。
(どうしてでしょう、国会議員の皆さんは不思議に思わないのかな)
東欧の諸国は、ほとんど宗教国家で子供が生まれると幼児洗礼が習慣になっています。
日本という国が島国ということもあって、本当に不思議な国です。

因みに日本では総理大臣の宗教などまるで気にされません。
麻生太郎元総理は、カトリック。
日本では報道されなかったようですがドイツではニュースになったようです。
大平正芳元総理は、プロテスタント。
我々日本人にとって、まあ全然興味ないよね。

しかし日本人が無宗教かというと、それは違うのである。
日本人の長所であり欠点でもあるのだろうが、寛容といい加減が入り混じっている。
そして誰かが大事にしている宗教は、少なくともリスペクトするという習性がある。
決して排他的ではないのだ。
日本人の持つ宗教観は歴史に裏打ちされているから一言では言い切れないと思うが、
日本人の歩んできた歴史の断片であるといえるかもしれない。
…難しい。

今、日本人の仏教離れが進んでいると言われているけど、
最近のデータ(2007年)で、お葬式を仏式で行った人の割合は全体の89パーセント。
その中からお経の意味が理解できる人の割合は、何パーセントなのでしょうか。
それでも日本は仏教国家?
本当に愛すべき不思議な国です。


<PR>

葬祭セレモニー司会術のお知らせです。
4月19日と20日に東京で開催されますが、20日の研修を先に告知します。

4月20日、葬祭セレモニー司会術【キャリアアップ講座[実践編]】を実施いたします。
ベーシック講座を受講された方で、更に上のレベルを目指される方に適した研修です。
少人数限定のマイク実践型講座です。

尚、この研修の受講者には、時期を問わず使えるナレーション12個に、
4月~9月までの季節のナレーション6個、合計18トラック収録されたCDが、
研修資料として付きます。また豊富なナレーション・テキストも準備しております。
ご期待ください。詳細は、下記リンク先よりご確認ください。

葬祭セレモニー司会術【キャリアアップ講座】 実践編
≪葬儀「司会表現」徹底マイクトレーニング講座≫


そして4月19日、全国の葬儀社を対象とした、
葬祭セレモニー司会術【ベーシック講座】(ご好評につき追加開催!)が実施されます。
基礎的かつ実践的な葬儀司会習得を目的とした研修です。
主催は綜合ユニコム株式会社、場所は東京・飯田橋レインボービルになります。
ご興味の在ります方は、ぜひご案内ページをご覧ください。

葬祭セレモニー司会術【ベーシック講座】(第45回)ご案内


両研修とも、ご参加お待ちしております。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年04月06日 08:30

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mcpbb.com/blog/mt-tb-funet.cgi/2366

(C)MCプロデュース 2004-2013 All Rights Reserved.