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2014年11月05日

エボラ出血熱 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

先日、日本で初のエボラか?と、大騒ぎになった羽田空港。
その予防や対策について改めて考えさせられたが、
その翌日から九州へ行くので気が気でなかった。

今年度の葬祭ディレクター技能審査試験の合否発表が出た。
その試験の公式問題集や参考書である葬儀概論の中に、
一類感染症7疾患の中の一つであるエボラ出血熱は登場する。

以下、一類感染症7疾患
エボラ出血熱・クリミア・コンゴ出血熱・痘瘡(天然痘)・南米出血熱
・ペスト・マールブルグ病・ラッサ熱

感染症には人類の未来を塗り替えるほどの威力がある。
紀元前4世紀に、ギリシャ、エジプト、アジアにまたがる大帝国を築いた
アレキサンダー大王は、高熱が続き亡くなったといわれている。
死因としては、毒殺よりもマラリア説が有力だという。
マラリアを媒介する一匹の蚊によって崩壊した大帝国。
時に、大王は32歳であった。
もし生きていたなら、歴史は大きく変わったはずだ。

ペストは有名だが、その致死性は高く罹患すれば皮膚が黒ずむので
「黒死病」と呼ばれ14世紀のヨーロッパ人口の約3割が命を落とした。
しかもペスト菌を媒介するノミと感染したネズミを、
中国からヨーロッパに運んだのは、モンゴル軍であると云われている。
それさえ無ければ、その後の歴史はどう変わったか計り知れない。

コロンブス以降の大航海で、トウモロコシとジャガイモは
ユーラシア大陸で重要な作物となったが、
一方、梅毒、コレラ、マラリアなどがアメリカ大陸へもたらされた。
先住民がどれほど苦しめられたことか。

島国の日本も感染症と無縁ではない。
稲作は日本の歴史を大きく転換させたが、同時に大陸から結核を運んできたという。
縄文時代の事であるから、弥生人と縄文人に於いて一方は苦しんだはず。
そして8世紀には天然痘が大流行。
時の朝廷を牛耳っていた藤原四家の当主が相次ぎ死亡…大混乱に陥った。

人類と感染症の長い闘いの歴史。
しかし、「得体のしれなかったモノへ」ただ怯えていた時代から、
今は「相手をよく知る」ことが出来、様々な対策が打てる時代です。
予防・治療法が飛躍的に進歩していますから、
正しい知識を身につけ、日頃から準備と備えを考えましょう。

多少お席に空きがありますように。(無ければ、次回もやりますから)
【告知】募集中
葬祭セレモニー司会術11月10日【ベーシック講座の実践編】開催

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2014年11月05日 08:28

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