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2005年06月10日

フューネラルフェアで、講師をさせていただきます(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

今年も、綜合ユニコムさん主催のフューネラルフェアが開催される。
このフェアが始まった頃から私も毎年のように通い、
葬儀についての様々なことを学んだ場所でもある。
はじめの頃は男性が多い会場で、
ちらりほらりと女性が目立ったくらいだったような気がする。
数年前からは若い女性の姿も多く見られるようになった。
そして最近はインターネットを使った様々な仕掛けや、花祭壇、無宗教葬、
音楽を使った葬儀等々、今葬儀は時代と共に進化する大きな産業だと改めて思う。
シンポジウムや講座も大変バラエティに富んでいて、
私自身も今まで多くの講座に参加して学ばせていただいた。

そして今年、私がその講座に講師として参加させていただくことになった。
タイトルは、
『葬儀接遇』実践講座 <できるセレモニーアテンダント養成術>である。
私自身が数年間、「接遇講師としての目」で
実際の葬儀現場で培った「顧客満足のための接遇ノウハウ」を
より具体的に現場の方の身になってお伝えしたいと思っている。

そもそもご縁あって他の研修会社で接遇講師をはじめたのが今から14~5年前。
その頃、世界的に企業に異業種からの参入が増えて
一般企業が生き残りをかけた時代があった。
そして日本でも社員向けに様々な研修会が行なわれた。
その時代に講師をはじめた私は、種々様々な職種の企業に伺い
「マナー研修」や「コミュニケーション研修」などで、
講師として鍛えられながら現在の土台を作らせていただいたのだ。
日本の葬祭業界は一般の企業よりも14~5年程後ろを歩いているという。
そして今、日本でも葬祭業界に異業種からの参入が増えて
熾烈な生き残り競争が始まったということだ。

その14~5年前に、研修講師の仕事は
ほんのアルバイト的な気持ちではじめた私である。
それまでは音楽一筋。
高校ではピアノばかり弾いた3年間だった。
大学に入ってからは歌ばかり歌った4年間だった。
大学在学中からライヴハウスやコンサート、ミュージカルやオペラの
舞台の仕事をして、卒業後そのままその世界へ入ってしまった。
卒業しても故郷に帰らない娘に、両親はさぞや寂しい思いをしたことだろうと
今だから思えるが、その当時の日本はバブル期に入る頃で、
私の20代はバブル全盛期と共にあった。
仕事もたくさんあって毎日毎日音楽漬けの日々だった。
普通の人が一生かけて接するくらいの音楽を20代で軽くクリアしたと思う。
特に私はミュージカルが大好きで、昔のアメリカの作品を中心に歌っていた。
リチャードロジャース、コールポーター、アービングバーリン、ガーシュイン、
バーンスタインなどの作曲家、フレッドアステア、ジーンケリー等のMGM映画、
特にジュディガーランドが大好きで、今でもLPで50枚位は手元にあり、
見る時間が無いミュージカルのビデオ(DVDでは無い・・・)も
山ほどクローゼットにしまってある。

音楽を奏でるという行為は、ピアノであろうと歌であろうと私の感性の表現。
私にとっては話すことも、感性を言葉として形にする、ということになる。
軽い気持ちではじめた「接客講師」の仕事で、
接客とは「その人の感性表現のすべて」という法則を見つけた。
お客様に対し何を思い、どうしてあげたいのか、
そしてお客様はどうして欲しいと思っていらっしゃるのかを想像する力は、
紛れも無くその人の中にある「感性の成す技」である。
「私」と言う幹の根っこ(感性)は、幼い頃から20代までの音楽の世界で育んだ。
そして現在活動しているミュージックセラピー、グリーフサポートという枝葉に、
「悲嘆分野のスタッフ向け教育」という花が咲いたのだ。
その小さな花からどんな種がこぼれ、その先どんな花が咲くのか、
とても楽しみである。

葬儀の仕事というのは、「自分の感性を育てる仕事」だと研修会ではお伝えしている。
葬儀の接遇とは「支えること」であり「援助すること」。
一生懸命にお客様をサポートしながら育まれた感性は、
自分自身の大切な財産になると確信している。
「葬儀」とは現場での多くの体験と共に自分も成長できる素晴らしい仕事だ。
そんなスタッフの皆さんを研修会講師としてこれからも支えて行きたいと、
熱く思うこの頃だ。

フューネラルフェアでの私の講座は大変うれしいことに、
5月中に満員御礼となり、追加講座もすでに30人近くの方に
ご予約をいただいていると聞いた。
葬儀の現場はきれい事では語れない。
そこにはどうにもならない現実の厳しさ、悲しみが渦巻いている。
その現場で微力ながら戦ってきた私の「葬儀接遇への熱い想い」を
少しでもお伝えできればそれに勝る幸せはない。
当日お目にかかれることを心から楽しみにしております。
よろしくお願いいたします!

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年06月10日 12:01

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