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2005年08月23日

葬儀司会研修会を終えてin愛知 (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

毎年研修に呼んでいただいている愛知県下のある団体で、
今年も葬儀司会研修会の【ステップ1】が開催されました。
(来月には【ステップ2】が控えています)
初心者レベルから、まだ経験の浅い実務担当者が対象の【ステップ1】ですが、
決して易しいテキストではありません。
参加者は男性ばかりで約20名。
今年は女性の参加者がいませんでしたが、人数的には理想的です。

愛知県下の女性司会はプロ化が極端に進んでいて、
そういった意味では業務の色分けが明確な地域です。
これは県内の葬祭ホール数とも関連があるようですが、
全国で1位の県はダントツで福岡県、他を圧倒しています。
離された2位が神奈川県で、愛知県は僅差で3位辺りではなかったでしょうか。

男性の担当者が司会進行をすることもあるでしょうが、
【ステップ1】の内容は、単に司会という枠だけにとどまらず、
施行担当者という視点で葬儀全体を捉え、
宗教儀礼と進行等の関係や寺院との打ち合わせのコツ、
故人本位で遺族の想いを具現化するプロデュース能力、
自然に聞こえる進行アナウンスの言葉と音の流れ、
単調な司会にメリハリを効かせるテクニックetc・・・で構成されています。

例年ですと少しばかり荷が重いテキストになっているのですが、
今年の参加者は特に若い方が優秀で、あっさりクリアしていました。
これには私もまた事務局の方も驚きでした。
司会という実務ですから、個人の資質の問題ももちろんあるでしょうけど、
(今の若者は度胸もいいし、マイク慣れしてて音感も良いのだ)
ここ4~5年ほど、毎年2回の司会研修会を継続していることで、
全体のレベルが確実に底上げされている感じがします。
というのは、司会実務は一人上手な人がいれば、
そこにいるスタッフ全員がとても影響を受けやすいのです。
これが司会の特徴で、逆パターンだと、先輩に悪い癖のある司会者がいれば、
そこの新人は皆同じような悪い癖が自然と身に付いてしまうのです。
司会には、強力なウイルスのような蔓延力があるのですが、
これが良い方向へ転換されはじめたと私は思っているのです。
継続は力なり・・・ですね。
嬉しい限りです。

こうなれば後は進むべき方向性を誤らないように、
司会技術における「理論的な補助」(主にテクニック) と
「聴く耳」を植えつければ安定した技能が保てます。
さらに宗教儀礼への興味をかきたて、日々の実務でのデータ処理とその活用、
そして司会実務の面白さが分かればもう問題はありません。
司会における一定レベルの安定的サービスの提供が確保でき、
司会実務に対する[自信]と[興味]が推進力となって益々向上していくでしょう。
(ホントはホール主体の方には【FUNET】をお薦めしたいのですが・・・)

来月の【ステップ2】が楽しみになってきました。
いい意味で予定していたテキストを手直ししたいと思います。


<井手の割り込み>
「あらしの夜に・・・」シリーズ等の話題作で注目を集めた
童話作家「きむらゆういち」氏が、面白いことを言っていました。
動物の世界にはルールがあって、例えば狼や豹やライオンは
生まれながらにして充分な殺傷能力を有していて、だからこそ
同種族に対しては、種の保存に反するためにその能力を駆使することはない。
つまり同種で争いをしても、一定のルールがDNAに組み込まれていて、
相手が腹を見せたりすると降参を意味し、それ以上殺し合うことは無いのです。
(だって絶滅しちゃうでしょ)

しかし人間は・・・うさぎなんかもそうですが・・・、
生来の殺傷能力を有していないために、(だから道具を開発したのでしょうが)
そのセーフネットのDNAが組み込まれていないのではないかと・・・。
人間という種族は繁殖力もたいしてないくせに、
(一度の出産でわずかしか産まない・・・逆に言うと発情期も一年中ですが)
種の保存に反してまでも、同種族で殺し合うという
極めて愚かな行為を繰り返しているのは、人間だけだと言っていました。

なるほど・・・確かに人類の歴史は、戦争の歴史かもしれません。
そこでDNA操作が出来る未来が訪れた時には、(近未来でしょうね)
各国の首相クラスに真っ先にこの遺伝子を埋め込みましょう!
というのが私の結論でした。

では今日から宮城県へ行ってきます。
地震がちょっぴり怖いですが、気にしてられません。
またレポートします。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年08月23日 14:06

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