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2005年01月16日

救急隊員のテクニック(石川 元)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

お正月気分もつかの間、
すでに鏡開きを済まされた方も多いのではないでしょうか。
そして、ちょっと気が早いのですが、
あと2ヶ月もすれば卒業式シーズンが到来します。
また企業によっては今の時期に、新年度に向けての
人事異動が発令される事も少なくないようです。
これから暖かくなる春に向けて、慣れ親しんだ仲間との、
別れを惜しむ方々が大勢いらっしゃる事でしょうね。

実は私もその一人で、様々な研修会で大変お世話になっている
大手グループのY氏が異動との知らせが、突然届きました。
ショックです。
仕方ないかも知れませんが、とても残念ですし寂しく思います。
感謝を申し上げますと共に、新しい職場でのご活躍をお祈りしております。

さて、我が家では先日、母が救急車で運ばれるという大騒動がありました。
この日は、成人の日で家族全員がリビングでくつろいでいる夕刻でした。
それまでピンピンしていた母が、急に寒さを訴え始めひどい震え、
意識が遠のいていく状態になるまでが、わずか30分ほど。
ただ事ではない・・・「救急車を呼ばなくちゃ」と、
不安と動揺で生きた心地もしなかった。

救急隊員は、大きな声で母の名前を呼び、
今の状態を一つひとつ確認しながら、
迅速にタンカ(ストレッチャー付き)で車に運び込む。
意外に思ったのは、救急隊員の母への呼びかけは、
この切羽詰った状況に相応しくない。
MCプロのアナウンス理論で言うならば、[陽]と[正]の呼びかけだった。
『○○さん、どうしました?安心してくださいっ!どこか痛いですか?』
まるで、子供に話しかけるようなはっきりとした優しい問いかけが、
病院に搬送されるまで続いた。

これが、救急隊員の話術なのかも・・・
意識を失いかけていた母が、意思表示をし始めた。
気が動転していた私も落ち着きを取り戻し元気付けられた。
実は救急車に同乗するのは、これで3回目。
救急隊員は、『大丈夫ですから』という言葉は一言も発しなかったが、
毎回「大丈夫だ」という気にさせられる。
一刻を争う機敏な対応、適切であろう応急処置、チームワーク、そして話術。
これぞプロフェッショナル!!
ブラボ~!

お蔭様で、母は快方に向かっている。
入院している母に、せいぜい親孝行をしようと、
せっせと病院に通う毎日であります。

<おまけ>

救急車が行き着いた先の大学病院は、
祝日だったということもあり、大変な混雑だった。
応急処置的な事はしてもらったものの、
高熱で小刻みに震えている母に背を向け
『ベットの数が不足しているので、お帰りいただく場合も・・・』と、
丁寧だが、あまりにも事務的な冷たい先生の言葉。
『1つくらいベットを空けんかいっ!』
娘が切れた。
(黙っていれば、おとなしそうに見えるのに、口が悪くて)
次の日から、財前先生の総回診のように、
5・6人の先生を引き連れその先生が、母を診てくれているようです。
・・・・・・親としては、とても複雑だった。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年01月16日 22:26

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