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2006年12月05日

合同葬の司会を終えて (石川 元)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

大きな葬儀司会を担当させていただく度に、
私の寿命が短くなっていくような気がするのは気のせいでしょうか・・・。

葬儀の規模や著名人だからと言って、差別するつもりは無いのですが、
やはり緊張の度合いが違います。
蚤の心臓しか持ち合わせていない私には、とても荷が重かった。



たった2~3分の短いナレーションなのに、
緊張して全く集中出来なかった私・・・。
活字を追っているだけの自分が居て、
聴き慣れたBGMすら耳に入らなかった。
落ち着きを取り戻せたのは、黙祷後くらいからだったでしょうかね・・・。



井手社長に「ナレーション、下手ねぇ」とまたもや言われてしまったが、
まさしく間違わなかった事だけが救いの司会。(最悪でしょ・・)
お笑いや拍手抜きの葬儀司会は、本当に難しいとつくづく思います。
私にナレーション苦手意識があるので、冒頭特に緊張するのかもしれませんね。
自分の限界を感じつつ、まだまだですなぁ・・と反省の1日でした。

青山葬儀所は中庭も立派だし、高級感漂う独特の雰囲気がありますが、
この季節はとにかく寒い。(ウー風邪ひくわ)
そして建物の造りのせいで、マイク音が響きすぎるような気もしますが、
祭壇を組む横幅は広く壮大です。



遺影写真は、屈託のない子供のような・・・
それでいて包容力のある笑みをたたえたいいワンショットだった。
あえて白黒写真にしているところにセンスを感じます。

そして両サイドに並んでいるのは、エアーラインバッグ。
航空会社のロゴマーク入りで、飛行機好きの故人が、
どれだけ海外に足を運んだかが想像できる。
これでもほんの一部の展示だというから、もう趣味の域を超えていますね。



医学の道を歩みながら、絶妙な筆を振るい、
多彩な趣味人としても存分に人生を謳歌された故人が偲ばれます。
ファンである一般の参列者も大勢いらっしゃり、
涙を拭いながらお別れをしている方、
式場を出るときに最敬礼して出て行かれる方・・・
と故人を慕う方々の多さにも感心しました。

故人の著作本により救われた方々も数知れないのでしょう。
ちなみに私の主人は、故人の弟さんのファン。
(この方も作家として有名です)
遺族席にいらっしゃいましたが、一族の中に著名人が大勢いらして、
IQの高い遺伝子が受け継がれているのだろうなぁ・・・
などと余計な事を考えながら、私は献花を眺めていました。



弔辞も良かったし、ご挨拶も温かいものだった。
決して派手な葬儀という感じはなく、
品のいい故人らしい葬儀だったと思います。



さて、淡々と落ち着き払った担当者のN社長。
全体ミーティングもしっかりしているし、お手伝いの方々への配慮も怠らない。
優しい心遣いに加え、ほんわかした雰囲気を持つN社長ですが、
指導力・判断力は、お若いのに大したものです。
何度か、司会に呼んで頂いていますが、
開式前にバタバタしている現場を見た事がありません。
皆が頼れる有能な担当者さんです。



来春には、パパさんになられるそうで・・・!
幸せ一杯の新婚さんは、羨ましいですなぁ。
ブライダルの司会を担当させて頂いた私にとっても、嬉しいニュースでした。
どうぞ奥様のS様、頑張って元気な赤ちゃんをご出産下さいね。
「おめでとうございます」
そして今回も大変お世話になり、ありがとうございました。

P.S
葬儀の現場の後に申し訳ないとも思うのですが「食事をしながら1杯ね」と
思ったビールが2杯になり3杯になり・・・。
口うるさいカメラマンさんとご一緒させて頂きました。
このページの写真は、すべてこのカメラマンさんの作品です。
この日は、ラグビーの早明戦が近くで行われたため、
観戦客がワイワイと飲みに来て賑やかでした。

呑んだ帰りにコーヒーは、邪道でしょ!?
と言いつつ、私もつられてアイスティーを2杯。
酔うと目の前にあるものをひたすら飲み続けるのか・・・?
新たな発見!!あ~情けない・・・とほほ。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年12月05日 00:04

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