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2006年12月03日

秋の東京散策 (加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

久し振りの、母との東京散策。
今回は巣鴨の「とげぬき地蔵」へ行った。
5~6年前に父が東京の病院に入院していた時、
母は週に2回は水戸から来て、見舞っていた。
その時に、なぜか「とげぬき地蔵に、お参りがしたい」と言って、
私が仕事の合間に、母に付き添ったことを覚えている。
そのときには父の回復を願って、お参りし、お守りを買った。
そして母は随分前から、全快した父のお礼と、
そのときのお守りを返したいと言っていたのだ。



JR巣鴨駅から北側に数分歩いた所に、大きなアーケードの入り口がある。
ここからがいわゆる「おばあちゃんの原宿」の始まりである。
多くの人が目指すのは、とげぬき地蔵尊『高岩寺』。
その中に、「洗い観音菩薩さま」がいる。
病気の悪いところ、胃の調子が悪かったら観音様の胃の部分を、
頭痛持ちで辛い時は観音様の頭部を前もって買ってあるガーゼで、
『良くなりますように、良くなりますように』と、
願いを込めてやさしく洗うのだ。
毎月4のつく日は、ご縁日で、この観音様を洗うために、
何十人という人が行列に並ぶという。
この日は、ご縁日ではなかったのでとても空いていた。



しっかりとあちらこちらの部分を洗うためには、それなりに心の準備が必要だ。
左手に水が入ったひしゃくを持って、右手にガーゼを持って、
みんな真面目に洗っている。
口の中では「ぶつぶつ、ぶつぶつ」と何かを言っている。
母も私も、父の回復のお礼と、姑の健康、子供たちの健やかな成長・・・。
欲張りなくらいにあちらこちらを洗った。
特に子供たちは、「もう少し頭が良くなりますように」と頭部をゴシゴシ。
「いい男になりますように」と顔もゴシゴシ。
私は肩こりなので、両肩をなぜなぜ。
花粉症気味の夫のために、鼻の周りをさすさす。
そして、家族みんなの心が安らかにと、胸のあたりをやさしくなぜた。
しっかりと思いを伝えて洗い終える。
母と二人、とても清清しい気持ちになった。
そしてお参りをして、古いお守りをお返しした。



境内には、色々な出店が出ていて、見ているだけでもとても楽しい。
そして、母と二人で境内を出たところにある、
いわゆる「おばあちゃんの原宿」を散策した。
食べ物屋さんから衣料品屋さんまで多くのお店が並ぶ。
特に衣料品は、普段お目にかからない種類の洋服が多くて、
まあ、楽しいことったら・・・。
そして、とにかく安い。
あちらこちらを冷やかして、歩いた。



美味しそうなおせんべいと甘味を買って帰路に着いた。
秋の1日・・・。
母と共に過ごした楽しい時間だった。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年12月03日 00:34

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