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2011年09月09日

宮城県の合同追悼式の司会依頼(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

先月の話になりますが、8月は大型の葬儀司会の依頼が3本ありました。
それらの記録を、司会者という立場ではないですが、私なりに書こうと思います。
まず、宮城県の「東日本大震災 亘理町合同追悼式」のご依頼に関して。

「東日本大震災 亘理町合同追悼式」は、8月11日に行われました。
震災からちょうど5カ月という節目と、お盆という時期が合わさって、
この日の開催になのだと存じます。
人口およそ3万5千人の亘理町では、亡くなられた方が295人、
そして、未だ5人の方が行方不明だそうです(8月11日現在)。
亘理町の295名一人ひとりの追悼式の司会を承ったと考えると、
非常に大きなご依頼を受けたと今更ながら実感します。

さて今回の合同追悼式に関しては、式の規模の大きさもさることながら、
特筆すべき点は、町内の葬儀社4社が協同して施行を行ったことにあるでしょう。
一般的には、主催の町に対して競合4社の「入札」があり、
町が選定した1社に委託するのではないでしょうか。
町内に4社とはいえ、協同して施行するには多い数でしょう。
それでも、合同追悼式を問題なく施行できたことは、
今回司会のご依頼を承ったJA亘理様を含め、
普段競合している4社が協力的に役割を分担し、
仕事に従事されたことに尽きるのではないでしょうか。

非常時では当然のことかもしれませんが、
実際、他社と協同して動くということは、なかなか難しいことです。

聞くところによると、この4社は震災が発生して数日で、
火葬場の使い方から協力し合っていたそうです。
非常時に、日頃の競争意識を廃し、
同じ目的に向かって協同できるかどうかは、
企業の体質や人格が問われる部分です。

亘理町の葬儀社4社は、非常時には葬儀を協力して施行するという意識を、
日ごろから根底に持ち合わせていたのかもしれません。

さて、祭壇に関しまして。
写真は、前日の打ち合わせ時に撮らせていただきました。

祭壇左にあるヒバの中にある白い花は、追悼を表す「ユリ」、
祭壇右にある黄色の花は、復興の希望を表す「ヒマワリ」です。

献花は菊の花。
およそ1,000人の参列者が、祭壇に菊を手向けたと聞いています。

これだけの規模になると、体育館等でないと開催できません。
祭壇の上部にある半弧状のアーチは、元々体育館のデザインですが、
希望を表現した虹のようにも見えます。

式次第は、

・開式
・黙祷
・式辞
・追悼の辞
・遺族代表 お別れの言葉
・参列者代表献花
・一般参列者献花
(順次解散)

祖母を助けに戻れなかった孫の、
祖母に語りかけるようなお別れの言葉が、
心打たれるものだったと聞いています。

式の詳細は、亘理町ホームページに載せられております。
そちらをご参照ください。

JA亘理様を含む4社のみなさま、この度は大変お疲れ様でした。
また、今回の震災において亘理町で犠牲になられた295人の方々に、
深く哀悼の意を表します。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2011年09月09日 08:15

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