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2005年03月30日

えっ、95度(関谷 京子)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

とある大変アットホームなホテルでそれは起こった。
演奏の合間の休憩時間に裏で休んでいたら、ホテルのマネージャーが
『こーやまちゃん、(私の旧姓)これ、ちょっと味見してみて』という。
見ればクリスタルグラスとはいえ、おちょこ程の微量だ。
「クイッ!」っと私。
マネージャーと他のホテルマン達は『・・・・』
冷たく冷えた洋酒のようだが別に何でもない味だ。

暫くしてマネージャーが
『大丈夫?』と訊いてきた。
『何が?』
『しゃべれる?』と、マネージャー。
『しゃべれるよぉどうしたの?なんなのー?』
みんなが不審そうな顔をして
『おっかしいなあ・・・』と言っている。
そしてしつこく『歩ける?』とまだ訊いてくる。
私は回転付きで歩いて見せて『ほーら、何ともないよ。一体何?』
皆が唖然とした顔をして『そんな馬鹿な・・・』

私はその後に起こる悲惨な失態を予想だにせず、
何なんだろう程度にそんな会話をし、さあ!時間時間!と、
いつも通りグランドピアノの前に優雅に座って、
お客様にいつも通り愛敬を振りまき、いざリクエストのイマジンを弾いた、
・・・というか弾きかけたその時だ。
足も口も、ろれつが回っているのに、
何たることか指の、ろれつがてんで回らない。
それも半端じゃない“おまえはアマチュアか”
といわんばかりにヘロヘロ演奏だ。
人様に聴かせられるような代物ではない演奏に自らもビックリ。
これはまずい。
45分もまともにこなせない・・・。
他で弾いているHオークラやヒルトンHなら絶対に即刻首もんだ。
単純なイマジンのカッティングさえ刻めないのだから、
苦情がくる前に止めようと決断し、
『ごめんなさいっ!』
頭を180度下げてあやまり、ステージ裏に戻った。

ケッケケッケ笑っているマネージャーの襟首をつかんで
『一体何を飲ませたんじゃい』と訊くと
『ごめんこーやまちゃん、さっきのはカキンカキンに冷やした
95度のお酒なんだよ。ごめんごめん』ときたもんさ。
9,9,95度だとー?・・・

そのあと私がどう家路に辿り着いたかは今もってわからない。
まあしかしながら、そんな遊び心を持って、
ステージに穴を開けさせても笑っているなんて、
やっぱり、アットホームなホテルならではの話だ。
しかしなんで私は、こういつもおちょくられるタイプなんだろうか。


〈井手の割り込み〉
編集作業に一日中掛かりました。
今日も娘とスタジオで、昼食やオヤツを・・・もぐもぐ パリパリ。
さすがに二人ともグッタリで、会話も弾みませんでした。



しかし、ナレーションの編集にはかなりこだわりました。
妥協を許しませんでした。
お陰で、最高のものが提供できそうです。
これはかなりいいですよ。
久々の大ヒットの予感・・・ウヒウヒ!

NEWS!
トップページから、
加藤の新作BGMと4月新作ナレーションがご覧になれす。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年03月30日 11:36

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