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2006年09月26日

葬儀司会研修会in平塚 その3(井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

このシリーズ最終回。
どうやら<クールポコのオチ風に>の説明が必要だったらしい。
褌姿の男二人組みで、餅つきをしながらのシンプルなコントなのだが…
ネタ1.
「もてようとして、朝シャンする男がいたんですよー」
「なにー(やっちまったか)、男は黙って・・・滝・滝」
「修行僧かよー!」
ネタ2.
「お洒落して、わざわざ古着を買っている男がいたんですよー」
「なにー(やっちまったか)、男は黙って・・・お下がり・お下がり」
「貧乏なだけだよー!」
ネタ3.
「ウォシュレットじゃないと、トイレにいけない男がいたんですよー」
「なにー(やっちまったか)、男は黙って・・・野グソ・野グソ」
「不潔なだけだよー!」
とまあ、簡単に紹介するとこんな感じです。
(何でこんなことまでしてるのだろう)


では本題…正直に告白すると、講師の目線で見て、
受講者の興味を惹いたなと実感する箇所があるのだ。
それは、進行アナウンスの音の流れによるイメージの違いを実演した時。
弔電のコツや表現イメージの掴み所を教えて実演した時。
短いナレーションを例にとって様々なテクニックを披露した時。
各宗派のお経や偈文と通夜・葬儀進行の関係を解説した時。
私が余談として仏教雑学や様々な葬儀社の取り組みを紹介した時…等々。
お笑い風に言えば、鉄板ネタがたくさんあるのです。
(もう10年以上、講師をやっていますからね)

さて、では受講者から教えてもらった各地の習俗レポート・パート3。
葬送の習俗は全国様々で、シカバナを日毎に一本ずつ増やし、
四十九日で四十九本にする地域がある…これは珍しい。
お供えの団子だったら四十九個用意する地域は存在するけどね。
昔、広島で聞いた面白い話だけど、
そこは真宗の寺院にもかかわらず、境内で団子屋さんを経営してるものだから、
通夜・葬儀はしっかりと団子を供えるらしい、しかも四十九個。
そして満中陰までに、団子は何度が新しくしなければならないらしい。
宗教上の理由より、経済上の理由が優先か、と笑った記憶がある。
広島は真宗が強い地域で、確か県庁などのカレンダーから、
友引表記を外したのもかなり早かったはず。
あー、それなのに…。
私が冗談でその寺院の事を、浄土真宗団子派と言ったら怒られました。
またシカバナの飾り方は全国様々。
一基のみの地域もあれば、一対飾ったり、二対飾ったり。
一つの瓶の中の構成も違う。
1本だけ挿してあったり、2本挿してあったり、4本挿してあったり。
色も白、銀、金、緑が一般的で、白と緑を一対にすることもある。

福島だったかな、一家代(いっけだい)、振代(ふりだい)という言葉があって、
一家代は、まあ喪主のことか…でも葬式の采配を振るうことは出来ないらしい。
その代わり、読んで字の如く振代が担当することになるのだが、
これも地域共同体の相互扶助の名残だろうね。
また福島(一部の地域)に限らず、愛媛(一部の地域)なんかもそうだけど、
逆縁でなくても喪主が火葬場に行かない(行けない)風習は根強く残っている。
因みに逆縁とは、順縁という言葉の対義語。
人は死ぬのは当たり前、年寄りから順に死ねば順縁だが、
本来の順縁の意味は、不幸でないことで仏縁を結ぶことだという。

納棺…入棺(にっかん)時の旅支度の頭陀袋には、
(納棺を入棺と言う地域は全国に多い)
男性は髭剃りのT字、女性は白い糸と針を入れるのが一般的という場所もある。
また一般に火葬場から帰宅すると、自宅には「お清めセット」(この言い方は東京風) 、
のようなものが用意されているのが普通だろう。
具体的には、清め塩と水である。(真宗のことはこの際、置いといてね)
しかし地方によっては、さらに米糠(こめぬか)を用意してあることもある。
東京の八王子近辺では、臼と杵の臼を用意していた。
葬式では、わざわざ軒下で餅をつくのだが、こんな不幸なことはもうないようにと、
火葬場からの帰り、玄関先の臼を逆さに置いてあったり、皆で蓋をしたり。
蓋をするといっても、お尻で塞ぐのだが…。
川崎の方も餅をつく習慣が残っていたが、臼を塞ぐことはなかった。
横須賀の方だったと思うが、火葬場で拾骨の際、
喪主が遺骨を齧るというのがあったなあ。
驚いたけど、映画「鬼畜」のワンシーンを思い出したのが懐かしい。

3日間、色々と紹介させてもらったが、地方の葬儀は深いねえ。
遠い昔日の葬式のしきたりが、依然として見え隠れしている。
そこには日本人が本来持っている、素朴な死後感、死生観が根底にあるようだ。
だからこそ葬祭実務担当者は、今の時代にマッチした、それでいてその地域の、
そのユーザーのニーズに対応したベストの選択を模索するのが必要不可欠。
豊かな知識と経験と、バランス感覚が何より大切だ。

ところで最近は女性担当者が増え、夜中の受注業務も男性並にこなしている。
聞いた話で笑ったのが(福島の勉強熱心な女性)、
病院からの電話で呼び出され、急いで迎えに伺うので充分な化粧ができない。
そのため翌日改めて訪ねると、「昨日と担当者が違う」と喪家に言われ、
「いえ同じです、昨夜は化粧してなかったものですから…」と。(笑)
またこの方は葬儀フリークで、ご主人とドライブ中でも、
葬儀施行中のホールを見つけると弔問客に混じって参列するらしい。
ホールの様子やスタッフの生の動きが見たくて仕方がないとのこと。
彼女は司会や接客の女性スタッフを束ねて、指導する立場にあるのだそうだ。
そこで葬儀スタッフ支援システムのFUNETをお薦めした。
きっとクオリティのアップに繋がるはず。
それにしても、平素の努力の積み重ねが凄いなあ。

(FUNETでは24時間いつでも音声が聴けますぞ)
 

次は、11月1日・2日、1泊2日の福岡開催。
関西エリアの方はどうぞお集まりくださいな。
いや、関東でも東北でも北海道でも、何処の方でもいらっしゃいましな。
…何故かって?
地方の習俗をたくさん聞きたいからでーす。(動機が不純)
ではまた。

<宣伝とお礼>
受講者の皆さんがFUNETへの関心が高いのには驚いた。
「先生、最近無料のナレーションサンプル出てませんよね」ときたもんだ。
一応会員の方を優先に考えるので、とお断り申し上げたが、
今は9月の新作が9月1日から流れている。
また10月になったら考えますので。(出来たら入会してね)
それから「本当に3万円で使い放題ですか」って、これも本当です。
他に何か余計な物を売ったりは致しませんし、特に設備投資も必要なし。
それに2会館目からは2万円なのも本当です。
(ただし、著作権だけは2次使用厳禁、これは常識ですから)
ネットビジネスはどうも信用がないらしいが、無理もないか。
また音楽BGMも結構使われているようだ。
皆さん購入してくれているらしい。(多謝)
今年も加藤の新作が出てますので、こちらもヨロシク。
講座で使っているけど、評判は上々ですぞ。

今日も長いから、また分けようかと思ったけど、いくらなんでも4日連続はね。

石川のインサイドレポートは近日アップ予定です。
最後に、10月3日(火)、4日(水)に東京飯田橋レインボービルで開催される
【葬祭セレモニー司会術】のベーシック講座、キャリアアップ講座のご案内。

○葬祭セレモニー司会術[ ベーシック講座 ] 詳細情報

開催日時 :2006年10月3日(火) 10:00~17:00
会場   :飯田橋レインボービル 会議室
      東京都新宿区市谷船河原町11
      Tel.03-3260-4791
定員   :30名(先着順)
参加費  :39,900円(1名様につき)
      (消費税および地方消費税 1,900円含む)
 ※昼食代、テキスト代含む

○葬祭セレモニー司会術[ キャリアアップ講座 ] 詳細情報

開催日時 :2006年10月4日(水) 10:00~17:00
会場   :飯田橋レインボービル 会議室
      東京都新宿区市谷船河原町11
      Tel.03-3260-4791
定員   :24名(先着順)
参加費  :39,900円(1名様につき)
      (消費税および地方消費税 1,900円含む)
 ※昼食代、テキスト代含む

●お問い合わせ・お申し込み先●
綜合ユニコム株式会社 企画事業部
〒104-0061 東京都中央区銀座2-8-15 共同ビル

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年09月26日 00:00

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