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2006年10月24日

群馬県での接遇研修会報告(加藤直美)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

昨年に引き続き、群馬県の葬儀団体で研修会が行なわれた。
群馬県は、とにかく広い。
東京方面から電車で行く場合、高崎線と東北線があるので、
目的地が大宮からどちらにあるのかをよく調べないと大変なことになる。
今は、新宿から湘南新宿ラインで乗り換えなしで行けるようになった。
しかし最初の新宿で乗り違えて、安心して寝てしまった時など大変なことになる。



群馬県でも南の地域は、茨城県と埼玉県と栃木県に囲まれたような土地で、
前橋を中心に仕事をするご担当者でさえも、
その行き方や宿泊場所のこともよく分からないという。
研修会場への当日入りは、出来そうな、無理なような・・・微妙な場所である。
しかし朝、事故や何かがあって電車が止まったらアウト!
というわけで、前泊させてもらうことにした。

「自分で探してください」と言われたので、インターネットでホテルを探すが、
群馬県と言えば温泉天国、草津や上越方面にはたくさんの宿泊場所があるのに、
この近辺にはあまり無いことが分かった。
目的地は、JRと東武線が入り乱れる場所。
今回知ったが、東武線にもいくつものラインがあるらしい。
間違えるといけないので、下車する駅の延長線を探すことにした。

すると「栃木市」という名前が出てきた。
栃木県といえば宇都宮市。
「栃木市なんてあったんだ・・・」そういえば絵手紙をやる叔母が、
つい先日スケッチ旅行に行ったことを聞いた。
「蔵のある街並み」と言っていた。(訪ねてみたい)
その駅前にビジネスホテルを見つけて、一件落着!

行きは小山を経由した。
懐かしい小山・・・幼い頃、初めてジェットコースターに乗った
「小山遊園地~♪」は今でもあるのだろうか・・・。
駅から見た町並みは、静かな感があったが、
やはりここでも町全体が郊外型になっているのだろうか・・・。
駅にも日曜日だというのに、人がまばらだった。
「麺街道」と言われる両毛線に乗って栃木市に入った。
「麺食い」な私だが、今回は「蔵の町並み散策」を目指して、
ラーメンで有名な佐野までは行かず、栃木市で下車した。
その日の散策は又、改めてご報告させていただくとする。

さて翌日は、現地まで東武線を使った。
なんとその途中で「渡良瀬川」を渡った。
あの森高千里の「渡良瀬川だあ!」と、感激しているのは私一人。
周りのお客さんは、ナンノ反応もなさそうだ。
何気ない田舎の景色の中をのんびりと15分程度乗り、現地に入った。



出来て間もない葬祭ホールでの接遇研修会だった。
広い敷地には100台余りの車が一度に止められる駐車場。
東京からは想像できない環境だ。
式場も全体が花祭壇で出来ている。
早速、大きな祭壇の写真を撮らせて戴いた。
30人近い受講生の内訳は、数年、現場に出ているスタッフが10人程度、
その他は、これから葬祭ホールが出来るスタッフ達で、
新たに葬祭の世界に入ってくる方々だった。
それもほとんどが30歳以上だろうか、
2~3人の女性スタッフ以外は、男性職員ばかりである。

葬儀の世界に入る最初の時期に、「心構え」をしっかりと持っていただく、
という事務局のご依頼に沿って、今の葬祭業がおかれている現状と、
現場スタッフとしてやらなければいけないことなどを具体的にお伝えして行った。

最近、このパターンの話が多いが、とかく他の仕事をして長いキャリアのある方は、
葬祭業に入ってきても、過去にとらわれて、なかなか前に進めない方がいる。
もちろん今までのキャリアは、そのまま大切にして欲しい。
そしてそれらがこれからも、自分の心の支えとなりうることもある。
しかし、そればかりにとらわれると上手く行かない場合が多い。
これから葬儀の現場に立つのであれば、現場のことが出来るようにならないと、
そこにいる意味が無いし、いずれリーダーとして指示を出す立場になるのであれば、
なおのこと、現場の仕事が出来なければお話にならない。
言っていることと、やっていることが違う上司には、部下も着いて来ない。
とにかく、早い段階で現場に立ちひとつひとつの仕事を身につけて欲しい
・・・というお話をした。

そしてサービス業者としての立居振舞いを細かくご指導させていただいた。
今までが、自分をサービス業者という視点で見ていない人たちに、
いきなり形や格好を矯正しようとしてもそれは難しい。
立居振舞いとは、そのスタッフの心構えや仕事へのやる気による所が大きいからだ。
いい大人の皆さんには失礼とは思いながらも、
身だしなみの講義では、爪の検査もさせて戴いた。
きれいな方もいたが、案の定、伸ばし放題に近い方もいた。
葬儀の中で、お客様に自分の手を見せることは多い。
そのときに、お客様が不信感を持つような汚い手は葬祭業者として失格である。
又、納棺などでご遺体に触れることもある。
汚い爪の手で、位牌や遺骨を渡される遺族の気持ちを考えなければいけない
・・・等など。

年齢がいくつであろうと、新人は新人らしく、素直であって欲しい。
他の場所に、過去に、どんなキャリアがあろうとなかろうと、
まずは今現在の、周りの仲間からの信頼を得ることが第一だ。
若いスタッフからも、「教えて戴く」という謙虚な気持ちを忘れないで欲しい。
葬儀の現場に年齢は一切関係ない。
やる気があるか無いか、葬儀の仕事が出来るか出来ないかの問題だ。
現実は、きれいごとでは無い!

11月に、中級者程度向けの接遇研修会が決まった。
今度は、高崎線沿線である。
乗り違えないよう準備をしよう!
大変お疲れ様でした。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2006年10月24日 00:11

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