« 女性が頑張っている(工場長こと古家寛) | メイン | イギリス視察余談② (井手一男) »

2012年12月06日

イギリス視察余談① (井手一男)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

私を海外視察に参加させてくださった団体へ提出する個人レポートがやっと終わった。
そのレポートに書き切れなかった、というか書くつもりもなかった、
四方山話などをつらつらと書きたい。

我々がイギリスを訪れたのは10月の末から11月の初旬。
その時期、イギリスでは「ハーフタイム」と呼ばれていた。
「ハーフタイム」って何の事?
サッカーやバスケットで耳にする、途中の休憩の事?と思っていたらピンポーン。
学生の各学期の真ん中に一週間程度の休みを設けているらしい。
その時期は家族揃ってのバカンスというのが一般的という…羨ましいね。
ということは、ハーフタイムが年間数回はあるわけだ。
ちょっと休ませ過ぎじゃないか、と思っていたら、
あちらにはあちらの事情もあるとのこと。
ロンドン市内の法律では、12歳以下の就学児童に対して、
「親が子供を学校の敷地内まで送り届ける」という規定があるらしい。
こりゃあ大変だ、毎日送り届けてから仕事に行くとなると、相当朝早いよなあ…
そういえば、朝見かけるイギリス人は足が速い、歩く速度が相当早いよ。
学生だけでなく親の負担も考慮して、ちょこちょこと休みを設けているらしいのだ。
しかしながら、そのことで影響を受けるのは、
態々日本からイギリスまで行って空いた僅かな時間に、
(もう二度とイギリスに行くこともないであろう私のようなものが、やっとの思いで)
博物館や美術館などの観光コースを一目見ようと目論んでいるのに。
ハッキリ申し上げて、子供は学校に行かせろや!
子供も親も煩いし、ゴチャゴチャしてかなわんよ。


(大英博物館)

そこへガイド曰く。
大英博物館には子供のスリが多いらしい。
「大人の手は入らなくても、子供の小さな手はあらゆる所に伸びてくる」
なんて云うものだから、子供を見るたびにビクビクしていたよ。
家族ぐるみでスリをしているらしく、要注意。
だって入館料がタダだからね。
余計に苛立ってきた。

誰かが、世界から盗んできた博物館等と云っていましたが、
全収蔵品800万点の内、一般公開はなんと1パーセントに過ぎないとか。
バックヤードで行われている最新の調査研究の様子はNHKでどうぞ。

1863年、この大英博物館の近くに下宿していたのが、長州藩からやってきた5人。
その中に伊藤博文や井上馨がいました。
ここで彼らは、日本と英国の圧倒的な国力の差を知ることになり、やがて開国へ。
1865年、薩摩藩も15名の留学生と4名の使節団をイギリスへ。
留学生は船旅の途中、髷を切り落としたと云われています。
長州藩士と薩摩藩士が、この時代にロンドンで偶然出会いました。
黎明期の日本に纏わる夢のような本当のお話です。

ロンドン市内の道は、驚くほど狭い…ついでに、あまり綺麗な道ではない。
どうしてこんなに狭いのだろうか。
だから、一方通行が多いのか。
しかし、広く作ってりゃ問題なかったのに、どうしてこうなってしまったか。
19世紀のイギリス、劣悪な住環境からくる国民の健康問題に端を発して、
都市計画がすすめられた…までは良かったのだが…
何せその頃は車社会の到来など想像もできなかったのだ。
だから、道路幅が十分ではないし、駐車場の概念も存在しなかった。
ということは、19世紀に造られた都市計画の街並みが至る所に残っているのだ。
ん???…そうか、イギリスには地震がない、台風がない、あっても温帯低気圧の暴風雨。
住み易いところだなあ、と思う反面、昔の面影がそのまま残っているのがこの国なんだ。
だから、日本から見れば一見素敵に思えるアパートも、中はそんなに広くもないよ。
国土がイギリスは日本より狭いからね…人口も少ないけど。
駐車場はどうしているかって?
よくぞ聞いてくれました、これはフランスでも同じだけど、
ギッチギチに詰めて道路の一車線に車が並んでいます。
それが道沿いのそれぞれのアパートの駐車場なんです。
驚くことに、ぶつかって駐車している車もありますが、
バンパー程度の接触は事故にはならないようです。
(日本では考えられませーん)
とにかく、イギリス人は縦列駐車の鬼です。
ロンドン名物のダブルデッカー…2階建てバス。
道が狭いから考え出された苦肉の策でーす。

それでも2階建てバスは、走行している姿は様になりますぞ!

霧のロンドン。
これは何故か…次回にしましょう。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年12月06日 08:30

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.mcpbb.com/blog/mt-tb-funet.cgi/2542

このリストは、次のエントリーを参照しています: イギリス視察余談① (井手一男):

» authentic hermes bracelet from authentic hermes bracelet
MCプロデュース: イギリス視察余談① (井手一男) [続きを読む]

トラックバック時刻: 2013年07月27日 14:21

(C)MCプロデュース 2004-2013 All Rights Reserved.