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2013年02月21日

参議院予算委員会で尊厳死に関する議論(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

2月20日の参議院予算委員会で、尊厳死が議論になっていました。
論点の1つは、「法律では尊厳死の意思を示しても担保されない」ということでした。
リビングウィル(尊厳死宣言書)は法的効力がないので、
本人が延命治療を開始しない(もしくは中止する)意思を持っていても保証されません。
これを法制化した方が良いのではないかという話です。
「慎重に議論をしましょう」というよくある展開でしたが、
この種の議論にはアンテナを張っておきたいと思います。

(1時間1分40秒頃から)

調べてみると、梅村聡議員は医師出身で、
終末期医療に関心のある参議院議員(民主党)です。
また、昨年12月までは厚生労働大臣政務官をされていました。
終末期医療だけでなく、葬儀にも関心を持ってもらえるとありがたいですね。
夏の参院選も頑張って欲しいと思います。

尚、梅村聡議員は、昨年の7月25日の参議院特別委員会では、
終末期医療、そして医師法(20条)に関して取り上げていました。
(葬祭ディレクター技能審査でも問われる内容です)

(37分頃から)

尊厳死は、リビングウィルに法的保証がないだけでなく、
延命治療をしない又は延命治療を中止する医師側にも担保がありません。
医師側にとっても尊厳死が法制化されると安心できる面もあると思いますが、
尊厳死法制化に関する昨今の経緯は先月末の中日新聞で記事にされていました。

参照:尊厳死法案をめぐって

通称「尊厳死法案」の第2案の内容は、
具体的には下記リンクを参照してみてください。

参照:終末期の医療における患者の意思の尊重に関する法律案(仮称)

「終末期に係る判定」の条文内容、
「必要な知識及び経験を有する2人以上の医師の
 一般に認められている医学的知見に基づき行う判断」
という点は、明確な数値での判断基準が示されていないため、
逆に医師に精神的負担が掛かるかもしれません。

また「家族」の意思がどこまで反映されるべきか、
家族の範囲は(何親等以内?)など、
今後の議論で具体化されていく点でしょう。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2013年02月21日 08:25

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