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2005年10月13日

東寺真言宗の司会 (石川 元)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

京都駅から見える、日本一背が高い五重塔・・・それが東寺。
東寺は正式には教王護国寺といい、東寺真言宗の総本山だそうです。
あまり聞きなれない東寺真言宗で(私にとって)
執り行われた合同葬の司会を担当させていただきました。

 

祭壇はご覧の通り白い菊がメインですが、
両サイドはコスモスやススキなどで飾られ、
秋の風情が感じられる素敵な花祭壇でした。
そしてちょうどお昼くらいからスタートした葬儀は、
天井から日の光が直接祭壇に射し込み、
祭壇の一部にあたる光と影のコントラストで
不思議な印象をもたらす花祭壇に変わりました。
ある一定のほんの短い時間帯だけなのですが、
写真屋さんにとっては、非常に困るとか・・・。
(肉眼で見るといい感じなのにね)

天井を覗いてみると、祭壇の真上一部がガラス張りになっていて
開閉出来る造りになっています。
「なぜ?こういう造りにしたのでしょう?」と尋ねると、
「消防法により仕方なくね」と・・・。
く~~っ、嘘でも「故人に空を観てほしいから」とか
ロマンチックな答えを期待していたのになぁ~!



さて、進行は仏式なので至ってシンプル、ナレーションもなくていいと・・・。
余りに楽なので良心がとがめ【FUNET】文章作成システムで
とりあえずナレを2つ選びプリントアウトをして持っていった。
【FUNET】の基本情報である、故人の名前・歳・生年月日・物故日だけを
入力して、自分の好きなプロローグとメイン文章を選んだだけのものですが
自動的に出てきたナレーションは2分半ほどのもの。
いつもは、故人情報を間に挟んでいくのですが、
情報が取れない場合は、このまま使っても充分通用すると思います。
ナレーションを見て頂いたら、気に入って下さり
結局、開式前に読んで下さいと担当者からの指示。
選んだプロローグは、10月・コスモスでしたが、
祭壇もコスモスで飾られておりナイス~~ッ!!
制作時間は、ものの3分。(楽をさせて頂きました!スミマセン)

 

偶然にも故人は、我が家の目と鼻の先にある歯医者さんの院長先生で、
(生前)お見かけした事があるような気もします。
玄関にはオブジェが並び立派な門構えのせいか、
何だか敷居が高いような気がして今まで受診した事はなかったのですが、
こんなところでお会いするなんて不思議なご縁です。
故人は、芸術に長けていらっしゃり、
メモリアルコーナーには手作りの作品が並びました。
玄関先の大きなオブジェも故人の趣味の一貫だったようです。

患者さんも多く参列され、大きな体をした大学生のお孫さんが、
おいおい大声で泣いているのが印象的でした。
次期院長は、息子さんですが、このお孫さんも現在歯科大学で学ばれており
将来は有望なお医者様になられる事でしょう。
故人は、死期を悟っており
「1人で死ぬのは寂しいものだなぁ。」と亡くなる間際に呟かれたそうです。

これには、私もすごく共感します。
亡くなる本人は、一足先に周りの人全員とお別れをしなければならないのです。
寂しい事ですよね。

故人のご冥福をお祈りいたします。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2005年10月13日 22:53

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