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2012年02月13日

深く考察する(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

「最高の人生の終り方」プロデューサーの方で、
なぜこのドラマを作ったのか?というインタビュー記事が、
毎日jpに載せられていました。(そう言えばTBS系列でしたね)

「今の時代、人とどうつながって生きていくのか、みんな迷っている。
 それに東日本大震災の経験もあって、家族や友人ら親しい人が亡くなった時、
 残された人たちにその人の生きてきた姿をしっかり伝えると、
 逆に生きる勇気をもらえる、ということを描きたかったから」

狙いは、僅かながら感じられますが、
最近はサスペンス路線に向かっているような。
(何だかんだいいながら、時間が合えば見ています)
また、軽い感じのコメディドラマに、「生きる勇気をもらえる」ほどの
深い思いを感じることができるでしょうかね・・・。
安易に「東日本大震災後」というのを利用することも、
ただ調子が良いだけのようにしか感じられません。
比較的時代考証がしっかりしている同じTBS系ドラマの「運命の人」とは、
力の入れように差がありますね。
予算も人員も数が違うでしょうから、仕方ないといえば仕方ないのでしょうが。
もう少し、何とかなって欲しいですね。

そんな訳で、件の連続ドラマには、
葬儀に対する考察が足りないとつくづく感じるのですが、
深く考察するとはどういういことか、改めて実感する機会がありました。
それは10年前に卒業した、大学の研究室の卒業展示会においてです。
卒業して随分経ちましたが、毎年卒業展示会には顔を出すようにしています。
10歳も年が離れた後輩の卒業制作ですが、
1年間かけて制作されただけあって、「伝わるもの」があるからです。
(センスや感覚は、若くて今流で、全く違いますけどね・・・私も歳を取りました・・・)

卒業制作の多くは、フィールドワーク(現地調査)を基にしていました。
ある対象を、多面的に調査して、整理して、考察し、
一般人にも理解しやすい形で丁寧に表現・展示する。
良い表現や例えが浮かばなくて恐縮ですが、
一つ一つの調査には調査した学生の多くの時間が費やされています。
それなのに、その成果物・展示物が見られる時間は、
短いと10秒程度ですし長くとも10分もない程度でしょう。
(美術館の展示とかを想像してみてください)

しかし、その短い時間でも、
深く考察された展示物からは強いメッセージを感じられます。
対象物に真剣に向き合っている感じが、物事の本質に近付いているようで、
調査の様子や経過が見て感じられると私の心も洗われる感じがします。
卒業生の成果物は年々クオリティが上がっているようで、
多くの人が、称賛を送っていました。

何度となく対象を観察し、整理して、考えることで、
一つの結論(信念のような、強い結論)が、提示できているのでしょう。
その結論の良し悪しに関わらず、キチンと結論を出して、
それが人に伝わるように表現できている点が重要なのだと思います。
そこに、深い考察を感じます。

ま、言うわ易しで、自分はどうなんだという話ですが・・・。
深く考察する習慣を、身に付けたいと実感した次第です。

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年02月13日 08:05

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