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2012年11月26日

「弔い」という葬儀の要素(工場長こと古家寛)

カテゴリー : MCエッセイ 七転八起

道端に蛙がひっくり返って死んでいるのが目に留まりました。
前日が雨だったので外に出てきて、人に踏まれたりしたのでしょう。
ひっくり返って両手を上げてペチャンコになって死んでいる様は可哀想でした。
同時に、これは「弔われていない」状態だと感じました。
放置されて、ただ死んでいて、
無関心な人々が傍を通り過ぎ、時間が経過しているだけです。
これが近くの空き地に埋められて、ささやかな祈りでも捧げられていれば、
「弔われている」と感じたでしょう。
※ 改めて考えると、「弔う」という行為は人間だからこそ、ですね。

先日届いた業界誌「SOGI」では、「弔い」が特集されていました。
記事を読んで、数年前、直葬が急激に増えてだした頃を思い出しました。
ある懇親会で「火葬だけの葬儀でいいのか?」と議論がなされたのですが、
そこには「弔いが無い葬儀で良いのか」という疑念が内包されていたと思います。
ただ、直葬だから弔いが無いとはいえず、
そもそも旧来の葬儀で遺族の「弔い」をサポートすることはできていたか、
火葬だけであっても「弔い」をサポートする努力はできていたか、
という反駁になっていました。

故人を「弔うこと」は葬儀の本質の1つです。
弔いの無い葬儀は、葬儀とはいえません。
一方で、弔いの主体は遺族親族です。
葬儀社は弔いをサポートすることしかできません。

ただ、遺族がどう弔いたいかを汲み取るのが難しい。
どこまで汲み取れるかは、葬儀社のマーケティング(調査)力ですし、
総合力が問われるものです。準備も必要になるでしょう。
遺族の弔い願望を汲み取り、実現に近づける力が葬儀社の力です。

葬儀が形式的になるだけでなく、
故人の「弔い」の助けとなっているかを、常に再考する。
時代や世代や人によって、「弔い」の在り方は様々です。
遺族への気遣いも大切です。
弔いができる場としての葬儀になっていないと、
どのような葬儀であれ、価値は削られていくことになります。

葬儀の「弔い」という本質的な要素を、
改めて考えさせられた今日この頃でした。

<宣伝でございます>

11月29日「葬儀司会表現・徹底マイクトレーニング講座」が開催されます。
この講座は、講義形式というより個別指導型の司会研修です。
特に、弔電やナレーションの読み方、表現の仕方について、
時間の許す限り、納得いくレベルまでトレーニングを行います。
近年、葬儀司会は益々クオリティが上がってきています。
更なるステップアップを目指す方は、是非ご参加ください!

お問い合わせ・お申し込み先は、綜合ユニコム株式会社ホームページより

【前回受講者の声(受講後のアンケートより)】
●先生からのご指摘のたびに発見があります。「声」より「耳」が鍛えられたような感じです。
 楽しかった!
●数年前の受講よりレベルアップが図れているとの言葉をいただき嬉しかったです。
 後輩の指導に自信を持って臨みたいと思います。日々努力を怠らないように!
●他の方の司会を聞く機会があまりないので、今回、皆さんの話し方を聞けたり、
 自分の欠点を指摘いただいたりして、新たな気付きがたくさんありました。
●長文に対し区切りが多いクセを直すようにしていきたい。
 ここまでできていなかったんだと痛感しました。
●日頃忘れているチェックポイントを改めて見直しできました。発声法、「間」のとり方、
 切りきらず、高低・強弱・速度の変化の組合せなど、自分の感性を磨く努力をいたします。
 力まず語りかけるように、気をつけます。
●レベルが高く、ついていくのに精いっぱいだった。一日があっという間に過ぎた。
●少人数で集中できました。有難うございました。

【開催概要】
開催日時 :2012年11月29日(木・友引前) 9:30~17:00
会場   :飯田橋レインボービル 会議室
      東京都新宿区市谷船河原町11
      TEL.03-3260-4761
定員   :18名(先着順)
参加費  :42,000円(1名様につき)
      (消費税および地方消費税 1,900円含む)
 ※昼食代、テキスト代含む

お問い合わせ・お申し込み先は、綜合ユニコム株式会社ホームページより

投稿者 葬儀司会、葬儀接遇のMCプロデュース : 2012年11月26日 08:30

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